『転生したらバーバリアンになった』小説版・第98話ロングあらすじ【初心者向け・保存版】

転生したらバーバリアンだった

バーバリアンとして生き残る – 第98話 「バーバリアントロフィー (5)」要約と考察

Surviving the Game as a Barbarian | Chapter: 98 | MVLEMPYR
Barbarian Trophy (5) Unfortunately, my opponent in the semi-finals is not the last remaining member of the three knight assholes. Because the other one lost in ...

第98話は、伯爵ペルデヒルトが主催する騎士決闘大会の準決勝から決勝、そして宴の後日談を中心に描かれています。バルバロイ(ビョルン)は圧倒的な力で勝利を重ね、ついに優勝を果たしますが、その結末は意外な形で幕を閉じました。さらに伯爵の不穏な言葉と、後日の謎めいた研究依頼が新たな火種となり、物語は次の局面へと移っていきます。


準決勝 ― 剣を捨てて背骨を折る

準決勝の相手は、期待していた“騎士三人組”の残党ではありませんでした。三人の最後の一人は前の試合で敗退し、しかも「わざと負けたのではないか」と思わせるほど不自然な戦いぶりで姿を消します。そのためビョルンは「治療」と称して頭を殴る機会を逸したと少し残念がります。

相手の騎士は最後まで戦意を見せますが、開始早々にビョルンはその剣を両刃斧で粉砕。剣を失ってなお「まだ終わっていない」と叫ぶ相手に対し、ビョルンは自身の武器も捨てて素手で挑み、背骨を膝でへし折るという荒業を披露します。血は流れずとも、その残酷さと迫力は観客の心を掴みました。

観衆は「ナイトクラッシャー!」「リトル・バルカン!」と叫び、男爵マルトアンも「恐ろしい技だ」と目を見開きます。ビョルンにとっては漫画で見た格闘技の模倣に過ぎませんでしたが、観客にとっては「人を空中に放り上げ、膝でへし折る」という衝撃的な光景だったのです。


決勝戦 ― 巨大化と野性解放

決勝の相手は伯爵配下の騎士アルバトロス。彼は「巨人の戦士」「サイクロプス」など力系エッセンスを複数吸収し、さらに全身をレイティウム製の高級防具で固めた“歩く戦車”でした。その実力は既に三階層探索者を超える水準で、伯爵が多額の資金を投じて育成していることが窺えます。

しかし、ビョルンにとっては相性の良い相手でした。試合開始、互いに距離を取った瞬間、彼は初めて二つのスキルを同時発動します。

  • [巨大化] – 体躯を拡大し、脅威度と能力値を増幅
  • [野性解放] – 脅威度を3倍にし、さらに能力値を増加

その結果、ビョルンはまさに怪物のような存在へと変貌。脅威度の高さは「挑発」や「恐怖」の領域を超え、観客の目にも魔獣のような威圧を放ちます。

対するアルバトロスは、勇敢に剣を構えるどころか、体が竦み動けなくなってしまいました。結局、彼は逃走を選び、場外に転がり出て敗北。決勝戦はわずか数十秒で終わるという拍子抜けの結果に終わります。

観衆はブーイングを浴びせ、伯爵自身も冷たい視線を向けました。ビョルンは「派手に勝って盛り上げるつもりが、むしろ後味の悪い結末を生んだ」と複雑な気持ちを抱きます。


伯爵の言葉 ― 背後に潜む思惑

優勝者として壇上に呼ばれたビョルンは、ナンバーズアイテム「No.7777 ガルパスの首飾り」とトロフィーを授与されます。伯爵は笑顔で称賛を送りつつも、耳元で不穏な一言を囁きます。

「準備が整ったら呼ぶ。その時まで、他の貴族の誘いはすべて断れ。」

意味は分からずとも、その目の奥には強烈な圧力が宿っていました。逆らえば破滅する、そんな直感を覚えたビョルンは素直に頷くしかありません。こうして宴は閉じ、彼は男爵マルトアンから手厚い労いと報酬を受け取って帰路につきます。


宴の収穫 ― 大金とレアアイテム

この日の成果を整理すると、ビョルンが得たものは膨大です。

  • 男爵からの基本報酬:100万ストーン
  • 参加報酬:200万ストーン
  • 優勝ボーナス:100万ストーン
  • トロフィー提供料:30万ストーン

合計4.3百万ストーン、さらにナンバーズアイテム「ガルパスの首飾り」を獲得。ゲーム内でも入手困難とされた超低確率ドロップ品を、物語序盤で手にするという幸運に恵まれました。

しかし本人は「幸運が積み重なり過ぎている」と不安も覚えます。強すぎる運は、やがて大きな反動を呼ぶ――そんなゲーム的直感が頭を離れません。


翌朝 ― 貴族からの誘いと伯爵の真意

翌朝、彼の宿には大量の招待状が届きます。ほとんどが「我が宴に参加してくれれば礼金を払う」という内容で、その額は一生遊んで暮らせるほど。伯爵の言葉を思い出し、ビョルンはすべて丁重に断ります。だが「なぜ伯爵は自分をここまで独占したがるのか」という疑念が残ります。

表向きは「勇敢なバーバリアンを気に入った」という理由で済ませられますが、あの冷たい目に隠された真意は不明。ビョルンは「次回コミュニティが開いたら伯爵の情報を調べる」と新たな課題を心に刻みます。


魔塔での新たな火種 ― 老師の登場

舞台は変わり、魔塔。ビョルンは約束通り研究補助のために訪れますが、そこで待っていたのはラヴェンではなく、彼女の師匠であり「アルテミオン学派の長老」通称“老爺”でした。ラヴェンは「師匠がどうしてもと言うから」と言葉を濁します。

老爺が語るのは「悪霊の魂を識別できる魔道具の実験」。
まるでビョルンの秘密――“邪霊憑きではないか”という疑いを試すかのような研究です。

第98話は、決闘の熱狂から一転し、再びビョルンを取り巻く危険と不安を提示して幕を閉じます。


第98話のテーマと意味

1. バーバリアンの力の誇示とその代償

背骨を折り、頭を砕き、怪力を見せつけることで名声を得た一方、決勝戦の「一方的すぎる勝利」は観衆の期待を裏切り、伯爵に不快感を与えました。力は名声を生むが、同時に権力者の思惑を乱す危険も孕んでいるのです。

2. 幸運の連続と不吉な予兆

莫大な報酬とレアアイテム獲得は、プレイヤー視点では「イベントボーナス」に見えますが、ビョルン自身は「幸運の偏りは必ず反動を生む」と本能的に警戒しています。ゲーム的メタ視点が、今後の展開に不安を漂わせています。

3. 貴族社会の闇

決闘は単なる社交の余興に過ぎず、参加者も駒として消費される存在でした。その中で伯爵はビョルンを“特別な駒”として囲い込もうとします。その裏には、権力者たちの思惑や秘密の計画が潜んでいる可能性が高い。

4. 新たな脅威 ― 悪霊研究

最後に登場した「悪霊判別実験」は、ビョルンの核心に迫る展開です。彼自身が転生の秘密を抱える存在である以上、正体が暴かれれば致命的。決闘の勝利で得た名声が、逆に彼を監視対象へと押し上げてしまったとも言えます。


まとめ

第98話は、決闘大会のクライマックスから伯爵の不穏な言葉、そして魔塔での新たな火種へと展開が大きく移り変わる回でした。

  • 準決勝では「武器を捨て背骨を折る」という残虐な必殺技で観衆を熱狂させ、
  • 決勝では「巨大化+野性解放」で相手を恐怖に陥れ一方的に勝利、
  • 莫大な財産と希少アイテムを手に入れつつも、伯爵という強大な存在の関心を引き寄せてしまいました。

華やかな舞台の裏で、再び“悪霊”というテーマが姿を現し、物語は冒険から政治・宗教・秘密研究へと複雑さを増していきます。

最も印象的なのは、勝利の余韻に浸る間もなく「幸運への不安」と「老爺の実験」という不吉な伏線が立ち上がったこと。
第98話は単なる決闘の勝利譚ではなく、「次に待ち受ける危機の前触れ」を読者に強く印象づける回と言えるでしょう。

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