バーバリアンとして生き残る – 「Veteran Player (2)」要約と考察【完全版】
123話「Veteran Player (2)」では、
ビョルンの身近な人間関係と、世界の“裏設定”に直結する重要情報が描かれます。
- ドゥワルキーの恋心とビョルンの微妙な立ち位置
- ジュリアン・アーバンズの動きとギルド権力の不穏さ
- オンラインコミュニティで明らかになる「バーバリアンの孤立」
- 新キャラクター「軍曹リー」の衝撃の登場
この回は、一見日常的に見えながらも、
今後の大きな物語の転換点となる伏線が多数仕込まれた重要なエピソードです。
ドゥワルキーの爆弾発言とビョルンの戸惑い
物語は、前回の飲み会での出来事から続きます。
魔法使いドゥワルキーは、酔った勢いでついに核心を口にします。
ドゥワルキー
「ビョルンとミーシャって……付き合ってるの？」ビョルン
「いや、ただの仲間だ。」ドゥワルキー
「そ、そうか……やっぱりな……」
しかし「やっぱりな」という反応が意味深です。
彼が以前からミーシャに特別な感情を抱いていたことを暗示しています。
さらに、彼はそのままテーブルに突っ伏して酔い潰れてしまいます。
この描写から、ドゥワルキーが心の奥で強い葛藤と不安を抱えていることがわかります。
このシーンは、ビョルン・ミーシャ・ドゥワルキーの三角関係の火種を決定的にした重要な場面です。
ビョルン、図書館で“世界の違和感”を調査
酔い潰れたドゥワルキーを置いて、
ビョルンは久しぶりに図書館へ足を運びます。
今回調べたのは 「モンスターの行動特性」。
特に気になっているのは、先日のトロール戦での“謎の挙動”です。
ビョルン（内心）
「目を潰したはずなのに、ドゥワルキーを狙って突進した……
まるで“マナを感知”したようだった。」
この現象は、ビョルンがプレイしていたゲーム版「Dungeon & Stone」には存在しなかった設定です。
つまり、**この世界は“ゲームと完全一致ではない”**ことを示す重要な伏線です。
図書館員のラグナとの会話では、
彼女から「勉強を怠るな」という忠告を受けますが、
ビョルンは逆に自分の知識が不完全であることを痛感します。
この違和感は、後の「ゲーム知識が通用しない場面」で大きな意味を持つでしょう。
ジュリアン・アーバンズ再登場 – 不穏な警告
宿に戻ると、部屋の前で待っていたのはジュリアン・アーバンズ。
ギルド第7地区を統括するナイル・アーバンズの娘です。
彼女は父ナイルと対立しており、ビョルンに協力を求めます。
ジュリアン
「ロトミラーに気をつけて。
詳しいことは分からないけど、父と会っていたわ。」
ビョルンは一度は拒絶しますが、ジュリアンは食い下がり、
父の“裏工作”とロトミラーへの介入を示唆します。
さらに衝撃的な発言も。
ジュリアン
「私の目的は……父を失脚させること。」
つまり、ジュリアンは父親であるナイルを倒すために、
ビョルンと手を組みたいと考えているのです。
しかしビョルンはこの申し出を即座に拒否。
ビョルン
「面倒事に巻き込まれる気はない。」
ジュリアンは去り際にもう一度、
「ロトミラーには注意しろ」とだけ告げます。
ここで重要なのは、ナイルがすでにビョルンのパーティを分断しようとしているという事実。
ギルドとの対立は避けられない展開へと向かっています。
ビョルン、現実世界へ ― バーバリアンの孤立
そして物語は突如として、現実世界＝ビョルン本来の姿「イ・ハンス」視点へ切り替わります。
月に一度だけアクセスできる特別な“システムルーム”に入ったビョルンは、
オンラインコミュニティをチェックします。
しかし、そこで驚愕の事実が判明します。
● バーバリアンのコミュニティ → 事実上の“死滅”
- 他種族や職業は活発に交流しているのに、
バーバリアンの専用チャットルームは0人 - 最終ログインは数か月前、最後の生存者もすでに“死亡済み”
ビョルン（内心）
「……生き残ってるの、俺だけなのか？」
この“孤立”は、ビョルンが今後も頼れる情報源を失うことを意味します。
さらに、バーバリアンという職業の異常な難易度も浮き彫りになります。
- 成人の儀式（初期クエスト）が極端に高難易度
- 武器を取って即ラビリンスに潜らなければ餓死
- 初心者の死亡率が異常に高く、ほぼ全滅状態
この情報は、**バーバリアンという存在そのものが“理不尽なハードモード”**であることを示しています。
新キャラクター登場 ― 「軍曹リー」
そんな中、唯一見つけた韓国人コミュニティ
**「大韓独立万歳」**にアクセスすると、
そこに待っていたのは一人の青年プレイヤー。
[軍曹リー]
「おお！やっと来たんですね、兄貴！」
ビョルンは彼を見て凍り付きます。
なぜなら、この「軍曹リー」は、現実世界で同じ韓国人であり、同じプレイヤーだったのです。
ここで初めて、「この世界には他の韓国人プレイヤーもいる」という事実が判明します。
今後、この軍曹リーがビョルンの運命に大きく関わる可能性は極めて高いでしょう。
今回のテーマと考察
1. ギルド内政争とパーティ分断の伏線
- ナイル・アーバンズが水面下でビョルンを牽制
- ジュリアンは父を倒すためにビョルンに接触
- ロトミラーへの“介入”が確定的
今後、ビョルンは探索者ギルド vs 自分という
大きな構造的対立に巻き込まれていくと考えられます。
2. バーバリアンという“ハードモード職”
- 現実世界コミュニティで「生存者ほぼゼロ」と判明
- ゲーム時代よりも死亡率が高い理由が示唆
- ビョルンが“生き残る最後の希望”である可能性が強まる
この設定は、物語全体の緊張感をさらに引き上げています。
3. 軍曹リーの存在と新たな展開
- 唯一の同郷プレイヤー
- ビョルンと情報を共有できる“外部の鍵”
- ゲーム世界と現実世界の境界を超える伏線
軍曹リーは、今後のストーリーにおいてビョルンの最大の協力者になる可能性があります。
まとめ
123話「Veteran Player (2)」は、
一見すると日常回のようでありながら、
物語全体に関わる複数の伏線が詰め込まれた回でした。
- ドゥワルキーの恋心 → 三角関係の火種
- ジュリアン・アーバンズ → ギルド権力争いの始動
- バーバリアン孤立の事実 → 生存者ほぼ皆無
- 軍曹リーの登場 → 世界観を揺るがす新要素
次回は、軍曹リーから得られる“現実世界の情報”が鍵になるでしょう。
さらに、ナイル・アーバンズとの対立が一層激化する可能性があります。
