『転生したらバーバリアンだった』小説版・第186話 要約&解説
第186話「Item Power(1)」
今回の物語は、ビョルンが【マンティコアのエッセンス】で習得した新スキル【リープ】を初めて実戦で使い、戦況を大きくひっくり返す回です。
さらに、アイナルとの連携、降伏した敵の処遇、ハンスGの正体、そしてドッペルゲンガーの謎が交錯する重要エピソードとなっています。
1. ビョルン、天空からの帰還 ― 新スキル【リープ】発動
戦闘はビョルン不在の間に大きく不利に傾いていました。
防御の要であるビョルンが抜けたことで、レイヴン、ミーシャ、アヴマン、そしてアイナルは必死に応戦しますが、前線は崩壊寸前。
そこへ、空から突如として降ってきたのは巨大な影――ビョルンです。
新たに習得した【リープ】による超高跳躍で、まるで「空を飛んでいる」かのような登場。
しかし実際は飛行ではなく、超高高度からの落下。
その衝撃はまさに「バーバリアン・メテオ」と呼ぶにふさわしいものでした。
- 着地と同時に大地が大きく揺れ、周囲には強烈な衝撃波が発生
- ギガンティフィケーション状態のため、ビョルンの総重量は500kgを超える
- 地面には深いクレーターが形成され、周囲のアンデッド軍が一斉に吹き飛ぶ
これにより、戦場全体の流れが一気に変わり始めます。
2. 【ワイルドリリース】とのコンボで戦況を掌握
着地と同時にビョルンは【ワイルドリリース】を発動。
これにより、彼の「脅威度」は一時的に3倍へ上昇し、筋力や体力などの全ステータスが大幅強化されます。
- アンデッド系召喚獣はビョルンの存在を最優先ターゲットとして認識
- “脅威度”の影響で、通常なら無謀に突撃しないモンスターすら一斉に向かってくる
- 一方で知性ある敵は恐怖に駆られ、隊列を崩しながら退却を開始
ビョルンは盾と大槌を両手に、まさに巨人のごとく敵を蹴散らしていきます。
この瞬間、味方の士気は一気に回復し、戦況は逆転へ。
3. アイナルの無双とコンボ連携
ここで大活躍するのがアイナルです。
彼女はビョルンの衝撃波で浮き上がった敵に対し、スレイヤー彫刻による特殊能力を活かして連続攻撃を仕掛けます。
- 【ダブルスラッシュ】で一度に複数体を切り裂き
- 【貪欲の翼】で自身の傷を即時回復
- スレイヤー特性により、敵を倒すたびに体力・MPを自動回復
ビョルンの【リープ】→衝撃波→敵浮上
→そこへアイナルが連撃というコンボが炸裂し、前衛の敵は一掃されました。
ビョルンとアイナルのコンビネーションは、これまで以上に洗練されつつあります。
今後、彼女にも【リープ系統】のスキルを取らせることで、さらに強力な立体戦術が可能になる伏線です。
4. 敵勢力の降伏と処遇問題
戦場を支配したビョルンたちに対し、ドワーフ率いる敵チームはついに武器を捨て降伏しました。
しかし、ここで問題となるのが「彼らをどう扱うか」です。
- ノアーク出身のドワーフたちは「ガーディアン戦で必要だ」と降伏を懇願
- ハンスGとフェアリーアーチャーは“悪霊(プレイヤー)”であることが判明し、不信感は最高潮
- 味方内でも「利用すべきか、処分すべきか」で意見が割れる
最終的にビョルンは、ハンスGやフェアリーアーチャーら「裏切りの可能性が高い者」を排除し、
一方でノアーク勢については一時的に降伏を受け入れるという判断を下します。
この決断が、後々の展開に大きく影響することになります。
5. ハンスGとドワーフの“秘密”の発覚
尋問の中で、驚きの事実が判明します。
ドワーフとハンスGは、実は**両方ともプレイヤー(悪霊)**でした。
- ドワーフは監視中に「地球由来の会話」でハンスGの正体を見抜く
- 魔道具で会話内容を録音し、ハンスGを脅迫
- 「ガーディアン戦後の戦利品を分け合う」取引を持ちかけていた
しかし、ドワーフはビョルンたちに敗北し、ハンスGも捕縛。
ここでプレイヤー同士の微妙な関係性が浮き彫りとなります。
この時点で、参加者15人中、ビョルンを含め実に4人がプレイヤーだと判明。
6. ドッペルゲンガーの謎と“潜伏者”の発見
ここで新たな問題が浮上します。
ドッペルゲンガーは「宿主が死ぬと解放される」というルールから考えると、
生存者の中にまだ潜んでいる可能性が高いと判明。
ビョルンは推理の末、「死体のふりをしている者がいる」と結論づけ、
重傷で倒れていた魔法使いパルテイアンの元へ向かいます。
脈を取り、呼吸を確認しても反応なし――
しかし、ポーションを傷口にかけた瞬間、
パルテイアンは激痛に悲鳴を上げ、生存が確定。
つまり、彼こそがドッペルゲンガーの疑惑第一候補となるのです。
7. ビョルンのスキルと装備強化
今回の戦闘で、ビョルンは大きな強化を果たしています。
- 新スキル【リープ】で圧倒的な機動力を獲得
- 着地衝撃+ギガンティフィケーションの組み合わせで範囲殲滅力が向上
- 脅威度操作による敵AI制御が可能に
- 敵から奪った装備「ガーディアン・コープス・インシグニア」で防御性能も向上
戦術面でも装備面でも、これまで以上に“チームの核”として機能する存在となりました。
8. 第186話の見どころと今後の展開
第186話は、アクションと心理戦の両面で重要な回です。
注目ポイント
- ビョルンの圧倒的強化
→ リープ+ギガンティフィケーション+ワイルドリリースの連携 - アイナルとの連携進化
→ 二人で作る戦術的コンボの布石 - プレイヤー勢力の台頭
→ ハンスG・ドワーフ・フェアリーアーチャー・ビョルンの4人が地球人 - ドッペルゲンガー問題の再燃
→ 「死んだふり」パターンが判明し、次章での追及に直結
次回第187話では、パルテイアンの正体がさらに深掘りされ、
同時にガーディアン戦への布石が本格化します。
まとめ
第186話は、ビョルンの成長とチーム戦術の大転換点となる重要回です。
新スキル【リープ】の実戦投入によって戦況を一変させ、
アイナルとの連携強化や、プレイヤー勢力の対立構造が一気に浮き彫りになりました。
さらに、ドッペルゲンガーの正体に迫る伏線も盛り込まれており、
今後の展開に大きな影響を与えるターニングポイントとなっています。