ここでは、日本車メーカー別(トヨタ/ホンダ/日産/マツダ/スズキ/スバル/三菱)に対応力の高い診断機を比較しつつ、おすすめモデルを明確に提案します。
【メーカー別おすすめ診断機一覧】
メーカー | 特徴 | おすすめ診断機 | 理由 |
---|---|---|---|
トヨタ(プリウス、ノア等) | HV系診断/カスタム設定が豊富 | Autel MS906 or MP808S | HVバッテリー診断、DPF再生、SAS、デイライト設定などに強い。Launchも◎ |
ホンダ(ヴェゼル、フリード等) | ECUの仕様が独特で一部作業は不可 | Autel MP808S | 診断・リセット系は対応◎、コーディングは困難。LaunchだとTPMSが強め |
日産(セレナ、エルグランド等) | イモビが強固、コーディングは厳しい | Launch X431 PRO3 | アクティブテストや設定項目が比較的多く、旧型にも強い |
マツダ(CX-5、MAZDA3等) | Skyactiv制御とパラメータ診断が重要 | Autel MS906BT | アクティブテストとDPF/燃料学習、BMSなどの再学習も可。Launchも強い |
スズキ(ソリオ、ジムニー等) | 軽・普通車混在、DPF車種に注意 | Autel MP808S | DPF再生、EGR制御、SASなど十分対応。整備中心でコスパ◎ |
スバル(フォレスター、レヴォーグ等) | ADASが複雑、診断がやや特殊 | Launch X431 PROS V5.0 | アイサイト関連のECUにアクセスできる唯一の汎用ツール。ADASキャリブレーション対応モデルもあり |
三菱(デリカ、ekクロス等) | 診断項目は少なめだが再学習多し | Autel MP808S | イグニッション学習、SAS、エアバッグ、HVパラメータ確認などに対応 |
【診断機タイプ別 × メーカー別対応早見表】
メーカー \ 診断機 | Autel MP808S | Autel MS906 | Launch PRO3 | Carista / OBDeleven |
---|---|---|---|---|
トヨタ | ◎ | ◎ | ◎ | △(一部対応) |
ホンダ | ◎(診断のみ) | ◎ | ◎ | × |
日産 | ◎ | ◎ | ◎(旧型にも強い) | × |
マツダ | ◎ | ◎ | ◎ | △(海外向け) |
スズキ | ◎ | ◎ | ◎ | × |
スバル | △(一部ECU不可) | △ | ◎ | × |
三菱 | ◎ | ◎ | ◎ | × |
【選ぶ時の“超実践アドバイス”】
- 「HV車」「ディーゼル車」ならAutel系が強い(特にMS906)
- 「ADAS・スバル車・イモビ系」ならLaunchがやや有利
- カスタム中心/軽整備+低価格ならMP808Sが最適バランス
- スマホ型(Carista等)は日本車には基本的に不向き(対応車種が極少)
【モデル別まとめ】
モデル | 対象ユーザー | 概要 | 価格目安 |
---|---|---|---|
Autel MP808S | コスパ重視/DIY整備 | 診断・リセット・DPF/HV対応もOK | 約10〜13万円 |
Autel MS906 / BT | 整備+カスタム+一部コーディング | ガイド機能+深い診断/書き換えに対応 | 約18〜25万円 |
Launch X431 PRO3/PROS V5.0 | 店舗・副業/多車種対応したい人 | ガイド豊富、旧型日本車やADASに強い | 約15〜22万円 |
Carista / OBDeleven | スマホで遊びたい人 | 日本車にはほぼ対応していない | 約5,000円〜1万円+課金制 |
【トヨタ車向けおすすめ診断機 3選】
① Autel MS906 / MS906BT
トヨタ車でコーディングや診断を本格的にやりたいなら、このモデルが最強
機種 | 特徴 | 対応機能 | 価格目安 |
---|---|---|---|
MS906 | 高機能診断機、Wi-Fi対応、強力なガイド機能 | DTC読取、ECUリセット、コーディング(トヨタに対応) | 約18〜20万円 |
MS906BT | MS906のBluetooth版 | Bluetooth対応でワイヤレス診断が可能、より自由度が高い | 約20〜22万円 |
おすすめ理由:
- トヨタ車のHV(ハイブリッド)バッテリー診断やDPF再生が可能。
- オートライト感度設定、アイドリングストップ記憶など、トヨタ車の基本的なコーディングに対応。
- デイライト、ウィンカー回数変更など、カスタマイズができる。
できること:
- ハイブリッド車専用設定(プリウス、アクア、クラウン等)
- リセット作業(オイル、EPB、タイヤ空気圧リセット)
- スロットル学習、エアバッグリセット
- ECU学習、パラメータ確認、車両設定変更(コーディング)
② Autel MP808S
高機能でありながらコスパ重視、トヨタ車の日常診断やリセットに最適
機種 | 特徴 | 対応機能 | 価格目安 |
---|---|---|---|
MP808S | 高機能でコスパの良いモデル、初心者にも最適 | DTC読取、リセット、簡易コーディング | 約10〜13万円 |
おすすめ理由:
- MP808Sはオイルリセット、EPB、SRSリセットなど、基本的な作業がしっかりこなせます。
- 日本車対応が豊富で、特にトヨタ車の基本的な整備には十分な性能を発揮します。
できること:
- 基本的な診断(故障コード読み取り、消去)
- バッテリー学習、サービスリセット
- エアバッグやタイヤ空気圧リセット
- ハイブリッド車専用設定(プリウスなど)
③ Launch X431 PRO3 / PROS V5.0
トヨタ車のアクティブテスト・診断をプロレベルで行いたい方向け
機種 | 特徴 | 対応機能 | 価格目安 |
---|---|---|---|
X431 PRO3 | 強力な診断ツール、ガイド機能が豊富 | DTC読取、アクティブテスト、リセット | 約15〜18万円 |
X431 PROS V5.0 | 高度な機能、ADAS対応 | 高精度診断、センサーキャリブレーション、車両設定変更 | 約20〜22万円 |
おすすめ理由:
- **アクティブテストや設定変更(デイライト、ウィンカー設定、ドアロック時間設定など)**が豊富で、整備・カスタム両方に対応。
- **トヨタ車のハイブリッドバッテリー学習や、センサーキャリブレーション(車高、ステアリング角度など)**も得意。
できること:
- ハイブリッド車の設定や学習
- アクティブテスト(ファン、EGRバルブ、ミラー、ワイパーなど)
- バッテリー登録、ディーゼル車のDPF再生
- エアバッグリセット、パラメータ確認
【トヨタ車向け診断機選定のポイント】
① コーディングや設定変更をしたいなら
- Autel MS906やLaunch X431 PRO3が最適。これらはトヨタ車のカスタム設定に対応しています。
② 予算を抑えつつ基本的な診断・リセットを行いたいなら
- Autel MP808Sが最もコスパが良く、日常整備には十分対応できます。
③ ハイブリッド車(プリウス、アクアなど)をしっかり診断・整備したいなら
- Autel MS906が特におすすめ。ハイブリッドバッテリーの状態監視や制御が可能。
【まとめ】
診断機 | 適用車種 | 主な機能 | 価格帯 |
---|---|---|---|
Autel MS906 / MS906BT | プリウス、ノア、アクア、クラウン | ハイブリッド診断、コーディング、DPF再生 | 約18〜25万円 |
Autel MP808S | トヨタ全般(特にアクア、プリウス等) | 基本診断、リセット作業、簡易コーディング | 約10〜13万円 |
Launch X431 PRO3 | トヨタ全般 | アクティブテスト、設定変更、ハイブリッド車診断 | 約15〜18万円 |
【ホンダ車の診断における特徴】
特徴 | 解説 |
---|---|
診断通信が独特(ISO規格ベース+Honda独自プロトコル) | 一部の社外診断機ではアクティブテストや詳細パラメーターが読み取れないことも |
純正診断ツール(HDS/HiDS)でしかできない作業も多い | イモビ登録、リプロ、ECU書換は非公開 |
電動パーキング・ADAS・HV系の設定が必要なモデルが増えている | フリード、ステップワゴン、ヴェゼルなど新型車で重要 |
診断項目は少なめだが、確実な作業品質が求められる | 安全装備が絡む誤操作は致命的になるため、ガイド機能は大きな安心材料になる |
【ホンダ車向けおすすめ診断機 3選】
① Autel MS906 / MS906BT
ハイブリッドやADAS付きの新型ホンダ車に対応したいなら最有力
項目 | 内容 |
---|---|
DTC診断・消去 | ◎(すべてのECUに対応) |
サービスリセット | ◎(オイル、EPB、TPMSなど) |
アクティブテスト | ◎(エアコン、スロットル、ファン等) |
ガイド機能 | 〇(日本語対応・車種による) |
コーディング | △(Hondaは基本不可) |
価格帯 | 約18〜25万円 |
おすすめ理由:
- フリード/ヴェゼル/ステップワゴン/N-BOXなど幅広く対応
- エアバッグ、電動パーキング、スロットルリセットなどに加え、
- アクティブテストや「冷却ファン作動」「エアコンモード切替」など細かい動作確認も可能
② Autel MP808S
基本整備・診断に強く、価格も抑えたいなら最適の選択
項目 | 内容 |
---|---|
診断・リセット | ◎(必要十分) |
アクティブテスト | 〇(車種によっては制限あり) |
コーディング | ×(ホンダは基本非対応) |
ガイド機能 | △〜〇(日本語あり/内容は簡素) |
価格帯 | 約10〜13万円 |
おすすめ理由:
- オイルリセット、EPB解除、バッテリー再学習などホンダ車の日常整備には十分
- フィット・N-BOX・フリードなどホンダの主要車種に対応
③ Launch X431 PROS V5.0 / PRO3
ADAS関連や複雑なECU初期化、旧型ホンダ車にも強い万能モデル
項目 | 内容 |
---|---|
DTC診断・リセット | ◎ |
アクティブテスト | ◎(ホンダ独自項目にも対応) |
ECU初期化/学習 | ◎ |
ADASキャリブレーション | ◎(対応モデルなら可能) |
価格帯 | 約15〜22万円 |
おすすめ理由:
- ステアリング角センサー、Gセンサー、ミリ波レーダーなどセンサー類の初期化が得意
- 「HDSじゃないと無理」な作業の一部がLaunchなら代替できる場合あり
- 旧型インサイト/シビック/アコードなどにも幅広く対応
【ホンダ車で実際にできる作業例(MP808S / MS906)】
作業内容 | 対応可否 |
---|---|
オイルリセット(メンテナンスランプ) | ◎ |
電動パーキングブレーキ解除 | ◎ |
スロットルバルブ初期化 | ◎ |
ステアリング角センサーキャリブレーション | ◎ |
バッテリー状態確認・登録(BMS) | △(一部非対応) |
エアバッグECUリセット | ◎ |
アクティブテスト(ファン、A/C、ワイパー等) | 〇(年式と車種による) |
ECU書き換え/リプロ | ×(ディーラー専用) |
【まとめ:ホンダ車におすすめ診断機】
用途 | 機種 | ポイント |
---|---|---|
DIY+整備・診断重視 | Autel MP808S | 日常整備には十分。コスパ◎ |
本格整備+ハイブリッド+高精度診断 | Autel MS906 / MS906BT | プロレベル作業も可能 |
店舗業務・センサー初期化・旧車含む | Launch X431 PRO3 / PROS V5.0 | ADASや旧型車への広範対応が魅力 |
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