自動車整備に欠かせない診断ツールとして人気のAutel製品。中でも「MK808S」と「MK808S-TS」は多機能でコスパも良く、多くの整備士やDIYメカニックに選ばれています。
本記事では、この2つのモデルの違いをわかりやすく紹介し、どちらがあなたに合っているかを見極められるように解説します。
■ MK808SとMK808S-TSの詳細比較表
項目 | MK808S | MK808S-TS |
---|---|---|
製品タイプ | 診断スキャンツール | 診断+TPMS統合型スキャンツール |
TPMS機能 | DTC読み取り・センサーデータの確認 | アクティベーション・プログラミング・リセット対応 |
OBD2全10機能 | 対応 | 対応 |
全システム診断 | 対応(エンジン、ABS、SRS、トランスミッションなど) | 対応 |
サービス機能(リセット系) | オイルリセット、EPB、BMS、DPF、SASなど | 同上(すべて対応) |
無線通信(Bluetooth) | 非対応(有線接続のみ) | 対応(ワイヤレスVCIで作業範囲が広がる) |
ディスプレイ | 7インチ 1024×600 LCD タッチパネル | 同左 |
OS | Android 11 | Android 11 |
CPU | Cortex-A55 クアッドコア 1.8GHz | Cortex-A55 クアッドコア 1.8GHz |
メモリ | 4GB RAM / 64GB ROM | 4GB RAM / 64GB ROM |
バッテリー容量 | 5000mAh リチウムポリマー | 同左 |
VAGグループ適合 | 一部対応 | 一部対応 |
アップデート方法 | Wi-Fi経由でのオンラインアップデート対応 | 同左 |
年次サブスクリプション | 初年度無料、2年目以降は有料 | 同左(TPMSソフト含む分、若干高め) |
物理ポート | USB Type-C、HDMI、MicroSD対応 | 同左 |
本体重量 | 約600g | 約600g |
対応車種 | OBD2規格対応(1996年以降のほとんどの車両) | 同左(さらにTPMS非対応車も一部後付対応可能) |
■ 実際の導入事例と活用シーン
◆ 個人整備ユーザーの場合(MK808S)
静岡県に住む30代男性、趣味で車をいじるDIY整備愛好家。
「MK808Sを使ってエンジンチェックランプの原因特定や、オイル交換後のリセットをしています。価格も抑えめで必要十分な機能が揃っており、大満足です。」
活用内容:
- OBD2診断
- 故障コードの消去
- オイルリセット
- ブレーキパッド交換後のEPBリセット
◆ 整備工場・タイヤショップ(MK808S-TS)
大阪の町工場経営者(自動車整備業)。
「TPMSセンサーの交換が増えてきたので、MK808S-TSに買い替えました。センサーのプログラム・再学習がこの1台で完結できるのは非常に便利。」
活用内容:
- タイヤ交換時のTPMSセンサー登録
- 無線での車両診断
- DPF再生やバッテリー交換時のBMS登録
- エラーの早期発見・修復
■ 購入前の注意点
● 年間アップデート費用
- 初年度は無料ですが、2年目以降はソフトウェアアップデートに年額費用が発生します。
- 価格はおよそ15,000円前後(MK808S)、20,000円前後(MK808S-TS)。
● 並行輸入品のリスク
- 非正規ルートで安く売られている商品もありますが、日本語対応やサポート対象外のことがあるので、正規販売店からの購入が安心です。
■ おすすめ購入先と価格目安(2025年4月時点)
モデル | 価格(目安) | 備考 |
MK808S | 約60,000円〜70,000円 | エントリーモデル |
MK808S-TS | 約90,000円〜110,000円 | TPMS対応・上位モデル |
※価格は時期や販売店によって変動します。セール時期(Amazonプライムデーや楽天スーパーセール)を狙うとお得に購入できます。
■ 結論:どちらを選ぶべきか?
あなたが求めること | おすすめモデル |
故障診断と簡単なリセット機能が欲しい | MK808S |
タイヤセンサーの管理まで含めて幅広く使いたい | MK808S-TS |
ワイヤレスで作業の自由度を高めたい | MK808S-TS |
とにかくコスパを重視したい | MK808S |
将来的にTPMS作業の必要があるか、整備作業の幅をどれくらい広げたいかによって選び方は変わってきます。