【30分×週2回】フルボディ“1セット筋トレ”で筋肥大!

man woman push ups wellness 2264825 ダイエット・筋トレ
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――最新RCTが証明した 「最小投資・最大リターン」 プログラム


この記事でわかること

  • たった 1 セット×9 種目で筋厚が伸びた最新ランダム化比較試験(RCT)の概要
  • 実験と同じメニューの具体的な種目・負荷・休憩・進め方
  • 継続を助ける栄養・回復・記録のコツ
  • 「1セットじゃ本当に足りない?」といったよくある質問

本記事は 全3回シリーズ の第1回。今回は “シングルセット法” を徹底解剖します。


1. 研究で実証された「1セット法」のインパクト

2024年に発表された RCT では、若いトレーニー42名

  • 週2回 / 8週間
  • 1回30分前後
  • 9種目を各1セット(8–12RM)
    でトレーニングした結果、上腕・大腿の筋厚が平均4〜6%増
    2分前後のセット間休憩を挟んでもセッション全体は約30分で終了し、筋力も向上しました。さらに、限界まで行った場合(0RIR)と「あと2回残し(2RIR)」のグループ間で大差はなく、“追い込みすぎなくても” 十分効果的と示唆されました。 sportrxiv.org

この結果は、最小限トレーニングをまとめたレビューでもサポートされており、「1種目1セット」でも強度を確保すれば筋肥大は得られる というコンセンサスが強まりつつあります。 SpringerLinkSpringerLink


2. 実験と同じ “9 種目 × 1 セット” メニュー

種目主要ターゲット負荷設定
1. ラットプルダウン広背筋8–12RM
2. シーテッドロー中背部8–12RM
3. マシンショルダープレス三角筋8–12RM
4. マシンチェストプレス大胸筋8–12RM
5. ケーブルトライセップスプレスダウン上腕三頭筋8–12RM
6. ダンベルカール(スピネイテッド)上腕二頭筋8–12RM
7. スミススクワット大腿四頭筋・殿筋8–12RM
8. 45°レッグプレス大腿四頭筋・殿筋8–12RM
9. レッグエクステンション大腿四頭筋8–12RM

やり方

  1. ウォームアップ:各関節を動かすダイナミックストレッチ+空シャフト1セット
  2. 上表の順に 1 セットずつ実施
  3. セット間休憩 120 秒
  4. 8〜12回で失敗したら OK。13回以上できた場合は次回 +2〜5% 負荷

所要時間:ウォームアップ含め約30分
頻度:週2回(例:月・木)


3. 進捗を加速する 5 つのポイント

(1) “限界 −1 回” の強度を守る

  • セット末に「あと1回ギリ挙がるか?」という負荷を目安に。
  • 余裕ならプレートを+2.5kg、小数プレートが無ければレップ数を増やし次回重量アップ。

(2) セッション記録をアプリで可視化

  • 重量/回数/主観的キツさ(RPE)をメモ。微調整が容易。

(3) タンパク質=体重×1.6g/日が目安

  • 朝食や就寝前にも 20–30g 摂ると合成刺激を分散できる。

(4) 睡眠 7 時間 & 48h 以上の同部位休養

  • 超回復を逃さない。

(5) 4 週ごとにメニューをローテ

  • 例:ラットプルダウン→チンニング、マシンチェスト→ダンベルプレス。
  • 新刺激で伸び悩みを防ぐ。

4. よくある質問 (FAQ)

Q1. 1セットだけで本当に十分?
A. メタ解析では「多セット > 1セット」でわずかな優位差もありますが、時間効率を考えると1セットでも“費用対効果”は高い。忙しい人の“第一歩”に最適です。 SpringerLink

Q2. 自宅でもできる?
A. ダンベル+チューブがあれば代替可能:
ラットプル→チューブチン、チェストプレス→フロアダンベルプレス、スクワット→バックパック加重スクワット…など。

Q3. 体脂肪は落ちる?
A. 消費カロリー自体は少なめ。食事管理との併用が前提です。

Q4. 中高年でも安全?
A. 高血圧・関節疾患がある場合は医師に相談。フォーム重視・可動域内で行えばリスクは低め。


5. まとめ & 次回予告

  • 30分・週2回、1種目1セットでも8週間で筋厚+4〜6%
  • カギは 高い努力度漸進的負荷
  • 時間がない社会人に“筋トレの最低ライン”として勧めやすい。

次回(第2回) は、週3回×12–15分で実践できる「1セット・7種目法」(Schoenfeld 2019)を深掘りします。お楽しみに!


参考文献

  • Hermann T et al. “Without fail: Muscular adaptations in single-set resistance training…” (Preprint, 2024). sportrxiv.org
  • Fyfe JJ et al. “Minimal-Dose Resistance Training for Improving Muscle Mass, Strength, and Function.” Sports Med 2022. SpringerLink
  • Nuzzo JL et al. “Resistance Exercise Minimal Dose Strategies for Increasing Muscle Strength in the General Population: an Overview.” Sports Med 2024. SpringerLink
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