『転生したらバーバリアンになった』小説版・第93話ロングあらすじ【初心者向け・保存版】

転生したらバーバリアンだった

バーバリアンとして生き残る – 第93話 「プレイヤー (5)」要約と考察

Surviving the Game as a Barbarian | Chapter: 93 | MVLEMPYR
Player (5) "Did you properly retrieve the computer that was handed over to the police?" "Yes, we erased all memories and traces, so there won't be any articles ...

第93話は二つの視点で進行します。
一方は、主人公ビョルン=李ハンスがゴーストバスターズ内部で情報収集を進めるパート。
もう一方は、外部の「管理者」的存在が彼の行動ログを分析し、その異常さに注目するパートです。

この章は、物語全体の構造を一段深く広げる「転換点」となっています。


管理者サイド:李ハンスの“行動ログ”

冒頭では、謎の老人と女性が「李ハンス」の存在を調査しています。
彼の人生を記した資料を前に老人は言います。

「不幸に強い。それだけだ」

仕事・学歴・人間関係、どれも凡庸。特筆すべきものはない。
ただしゲーム『Dungeon and Stone』だけは例外。

このゲームは Auril Gabis の遺産であり、開発当時は「クリア不可能」として失敗作扱いされ、5年前に放棄された作品でした。
にもかかわらず――李ハンスはそれを“唯一クリアした人間”。

老人は複雑な感慨を抱きつつ、彼の「行動ログ」を確認し始めます。


ログに刻まれた“行動の合理性”

行動ログには一切の感情が記録されず、ただ事実だけが残ります。

  • 成人式で盾を選んだ
  • 迷宮突入直後にゴブリンの罠を踏む
  • 流血しながら数時間這いずり回る
  • 初めて人を殺した
  • 偶然出会った妖精と仲間になる
  • 素手から始め、初回探索で2階へ到達

老人は驚愕します。

「理屈がある。すべて“そうするしかなかった”からそうしたのだ」

多くのプレイヤーは「ゲームと現実の乖離」に呑まれて非合理な選択をする。
だが李ハンスは常に合理性を貫き、“ゲームとして”迷宮を攻略していた。

結果として、初回で2階到達を果たした117人の一人となった。
しかし老人は確信します――その中で「最悪の条件を抱えながら突破した」のは李ハンスただ一人だ、と。


異常値:「ヴァンパイア・ガーディアン」撃破

スクロールしていくうちに、老人はある記録で手を止めます。

  • 「ヴァンパイア公爵カンボルミエ撃破」
  • 「守護者討伐ボーナス」
  • 「[ヴァンパイア・ガーディアン] のエッセンス吸収」

さらに、最新のキャラクターステータスが表示されます。

  • レベル:3
  • 身体能力:155(+75)
  • 精神力:90(+44)
  • 技能:115(+85)
  • 戦闘力指数:381.5(+204)
  • 習得エッセンス:死体ゴーレム(7階級)、ヴァンパイア・ガーディアン(5階級)

開始からわずか2か月で達成した数値とは到底思えない

老人は即座にモニタリングレベルを最高段階に引き上げます。

「統計学的に“運”は誤差にすぎん。だが稀に、0を1に変える異常値が現れる」

李ハンスは、その“例外”であると断定されます。


ビョルン視点:情報取引の駆け引き

一方、ビョルンはゴーストバスターズ内で情報収集を続けています。

前話で「1階フロアマスター」「6階スカルアイランド」の知識を売り、14万GPを獲得。
しかし――

  • 取引履歴がない新人は警戒されやすく時間がかかる
  • すべてを売れば過剰に目立ち、リスクになる

という理由から、これ以上の情報販売は控えることに。


ランクアップとGPの価値

直後、管理者から自動通知が届きます。

  • 10件以上の取引で「デッドマン」から「ゴブリン」に昇格
  • ランクによる特別な恩恵は少ないが、制限チャットへの入室が可能に

さらに市場調査で驚愕の事実を知ります。

  • 10万GP = 200万ストーン 相当
  • 自分の14万GPは 約280万ストーン の価値

つまり、たった2件の知識提供で莫大な富を得たことになるのです。

しかし彼は理性を保ちます。

「奇妙な考えをするな。これは“情報収集の場”に留める」


情報屋「Elfnunalove」

そこへ現れたのが「Elfnunalove」と名乗る人物。
彼の応接室は豪奢な書斎風――GPを惜しみなく使った高級仕様で、信頼感を演出していました。

話題は核心へ。

  • 知りたいのは「タルテイン派の魔導士・チェルナル・ペルガン」の動向。
  • すなわち「次元崩壊」の噂の真偽。

男は20,000GPを要求し、ビョルンは即答で支払い。


真実:噂は“実験のための誘導”

得られた答えはこうです。

  • 確かに噂の発端はチェルナル・ペルガン。
  • しかし次元崩壊が本当に起きるわけではない。
  • 実際には「探索者数を減らすための誘導工作」。
  • タルテイン派は迷宮研究のため大規模な次元実験を計画していた。

「崩壊」という大げさな噂を流せば、迷信深い探索者は参加を控える。
そのための虚報だったのだ。

さらに彼は続けます。

  • 王国もすぐに公式声明で噂を否定する予定。
  • なぜなら、探索者が減れば魔石の収入も減り、国庫に打撃となるから。

つまり――噂は計画的に流された「政治的操作」だったのです。


主人公の内省

ビョルンは20,000GPの追加支払いを申し出ますが、男は断ります。

「同じ人物のファン同士だからいい」

40万ストーンに相当する金額を惜しまぬ余裕――
彼が長年この世界で地位を築き上げた者であることを示しています。

主人公は痛感します。

  • 自分はまだ「ひよっこ」でしかない。
  • 先達は遥か先に立ち、余裕をもって情報を扱っている。

しかし同時に胸の奥で熱が湧き上がります。

「だが俺も、必ずそこへ辿り着く」


第93話のテーマと考察

  1. 統計を超える“例外”
    • 老人の分析により、李ハンスは「0を1に変える異常値」と断定。
    • 運ではなく“合理的選択の積み重ね”こそが彼を特別にしている。
  2. 情報戦の幕開け
    • 次元崩壊の噂は「実験誘導」のためのフェイクニュースだった。
    • 迷宮内の政治と学派の思惑が複雑に絡む背景が明かされる。
  3. 成長欲求と初心回帰
    • 先人たちの圧倒的余裕に直面し、自分を“初心者”と認める。
    • しかし同時に「ここから這い上がる楽しさ」を噛み締める。

まとめ

第93話は、

  • 管理者による主人公の「異常値」としての認定
  • 次元崩壊の真実が“誘導操作”であることの判明
  • 主人公が初心に立ち返り、先人たちに追いつこうと決意する場面

という3本柱で展開しました。

ゲームとしての「攻略」から、政治・情報戦を含む「現実の迷宮」へ。
物語はより大きなスケールへと進み始めています。

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