『転生したらバーバリアンになった』小説版・第105話ロングあらすじ【初心者向け・保存版】

転生したらバーバリアンだった

バーバリアンとして生き残る – 第105話 「PK (1)」要約と考察

Surviving the Game as a Barbarian | Chapter: 105 | MVLEMPYR
PK (1) The one who opened the rift. In other words, who's the mafia? It's a question I've been pondering ever since we entered the 'Glacier Cave'. To me, the…

第105話は、これまで続いた「マフィア編」のクライマックスの始まりです。
氷河洞窟の裂け目で進行する探索の中、ついに“裏切り者”が牙を剥き、PK(プレイヤーキル)の修羅場が幕を開けます。物語は、疑心から確信へ至る論理の積み重ね偽装と観察の駆け引き、そして 仲間内の血の粛清の始まり という三重構造で描かれています。


1. マフィアの存在と「観察ゲーム」

裂け目《氷河洞窟》に入って以来、ビョルンが注視していたのは「誰がマフィアか」という一点。
彼にとってマフィアは「変数」であり、味方にも脅威にもなり得る存在。

  • ただの探索者なら問題なし
  • しかし悪意ある変数ならば、壊滅の引き金になりかねない

だからこそ彼は「観察と試行」で確信を得る必要がありました。
仲間を即座に殺せば二人の無実の探索者も巻き添えにする。ゆえに「泳がせて尻尾を掴む」という戦略を選びます。

この「マフィアを探す」という構図が、まさにタイトル通りの“人狼ゲーム=PKの前振り”となっていきます。


2. 氷の洞窟の前進 ― 疲労とハンデの中で

翌日、彼らは低体温症のデバフを抱えたまま洞窟を進行。
滑る氷床、急勾配、ロープ必須の断崖…ゲームならワンクリックで済む地形も、現実では苛烈な試練となります。

  • 出現モンスター:ワームストーン、セイバータイガー、フロストウルフ、アイスゴーレム、アウルベア
  • 多くが8等級であり、《低体温症》による機動力低下で難易度は実際以上に上昇

ジェンソン(カルソン+ジェンシア)は序盤から悲鳴を上げますが、戦闘の主軸を担っているのは結局ビョルン、ミーシャ、そして「熊獣人の弓兵(アヴマン)」の三人でした。


3. 中ボス ― 《氷のオーク三人衆》

長い通路を抜けた先に待ち構えていたのは、氷柱に封印されていた 氷のオーク戦士×2とシャーマン×1

  • 戦士:斧/ハンマー
  • シャーマン:杖+支援魔法

編成的にバランスが良く、【低体温症】補正込みなら強敵。

ここでビョルンは「自らの戦力を隠す」という演技を選択。
オークの攻撃をわざと受け、倒れるフリをして“隙”を演出します。

「もしマフィアが動くなら、このタイミングだ」

仲間の危機こそ裏切り者が最も動きやすい瞬間だからです。


4. アヴマンの真価 ― 精霊獣《鉄熊イラドゥン》

戦闘中、アヴマンはついに隠していた切り札を解禁。

  • 契約精霊:《鉄熊イラドゥン》
  • 巨大な熊型スピリットで前線に立ち、タンク役を果たす

つまり彼は 精霊獣を使役する召喚型アーチャー だったのです。
だからこそ5等級でありながら単独探索が可能だった、と納得できる展開。

一方で彼の矢は氷壁を砕き、7等級のオークシャーマンを一撃で貫く圧倒的火力。
「これが本物の高ランク探索者か」と思わせる実力を見せつけます。


5. 裏切りの瞬間 ― マフィアの正体

戦闘はアヴマンの一方的な攻勢で終わろうとした瞬間――
その時、冷え切った声が響きます。

「……やっと計画を実行できる」

そう言ったのはジェンシア・ネイフリン。
次の瞬間、彼女の剣がアヴマンの腹を貫き、血を吐かせて倒します。

  • アヴマン=疑いの目を集めていた強者 → 被害者
  • ジェンシア=か弱い“新人探索者”を装っていた存在 → 真のマフィア

これまでの伏線が一気に繋がります。

  • イエティ戦での「過剰な反応」
  • 仕掛けへの不用意な接触
  • 進行ルートの“事前知識”を隠すような言動
  • そして決定打となった「靴の泥と匂い」――獣人であるミーシャの嗅覚が“獣の巣”由来だと突き止めた

つまりジェンシアは すでに2階層《獣の巣》に到達し、裂け目を開ける条件を満たしていた

すべての条件が合致し、彼女が“マフィア”であることが確定しました。


6. 逆襲の開始 ― ビョルンとミーシャの連携

ジェンシアの剣が突き立った瞬間、ビョルンとミーシャはすでに行動を開始していました。

  • ビョルン:オーク戦で倒れた“演技”から起き上がり、《野性解放》で戦闘態勢へ
  • ミーシャ:あらかじめ準備していた高価な瓶詰アイテムを投擲し、ジェンシアを直撃させる

「三千万ストーンはする価値があったわ!」
「きゃああ!?」

ジェンシアは液体を浴びて狼狽し、思わず動きを止める。
完全に罠に嵌まった形です。

ここでビョルンの咆哮が響きます。

「ベヘェェェェェラァァァアアアアッ!!!」

この瞬間から、ただの観察ゲームは終わり、生死を賭けたPK戦が幕を開けるのです。


第105話のテーマと意味

1. 疑念から確信へ

細かな違和感の積み重ねが、一見“最も弱そうな新人”を真犯人へと導いた。
ここには「観察と推理」のゲーム的楽しさと、“真の強者は演技で身を隠す”という皮肉が重なる。

2. PK(プレイヤーキル)の残酷さ

モンスターではなく、人間同士が命を奪い合う展開。
ゲーム知識を持つビョルンですら、仲間を殺さざるを得ない――それがこの世界の非情さ。

3. 信頼の布石と連携の成果

ジェンシアの裏切りに即応できたのは、事前にミーシャへ「監視役」を任せていたから。
「信頼の共有」が即座の連携につながり、死地を切り抜ける一手となる。

4. 探索者社会の縮図

  • 強者=標的にされる(アヴマン)
  • 弱者を装う者=油断を突く(ジェンシア)
  • 疑念と観察が唯一の防御手段(ビョルン)

裂け目探索は、仲間すら信用できない“人狼ゲーム”であることが改めて描かれました。


まとめ

第105話は「マフィアの正体」がついに露見し、探索がPK戦へ突入するターニングポイントです。

  • 観察と推理で「偽装探索者=ジェンシア」が特定される
  • 信頼の布石により、ビョルンとミーシャは裏切りに即応
  • アヴマンは強者でありながら不意を突かれて脱落
  • 戦いはついに“仲間殺し”の領域へ突入

この章は、「人間が最も恐ろしい敵である」 という冷酷な真理を突きつけました。
モンスターを超える最大の脅威は、同じ探索者――すなわち“PK”なのです。

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