『転生したらバーバリアンになった』小説版・第552話ロングあらすじ【初心者向け・保存版】

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Surviving the Game as a Barbarian | Chapter: 552 | MVLEMPYR
Day 103 since entering the labyrinth. At last, the number of days inside had surpassed three digits. It was about time t...

【徹底解説】王家遠征軍180人が地下1階へ|『転生したらバーバリアンだった』第552話「既視感(1)」あらすじ&考察

迷宮へ入ってから103日目。

ビョルンたちは第1記録保管室を発見し、万年筆や地下1階の地図など大きな成果を得ていた。

しかし、図書館島の攻略は限界に近づいている。

本棚を上へ進むほど召喚モンスターは強くなり、現在では等級3が4~5体、場合によっては等級2まで混ざる。

倒すこと自体はできる。

問題は連戦だった。

盾役のビョルンを中心に一戦ごとの消耗が激しく、回復のため長時間休まなければ次へ進めない。

最上段には等級1まで待っている。

これ以上の攻略には、追加戦力が必要だった。

そこで一行は図書館を離れ、新たに地下1階へ降りてくる探索者を迎えるため、岩島へ戻ることにする。

ハムシクとの少し寂しい別れ

撤収準備を進めるビョルンを、ハムシクが遠くからじっと見つめていた。

「……帰るの?」

最初は怪異として捕まえた存在だった。

見る者によって姿が違い、ほとんどの者には言葉すら通じない。

ビョルンも当初は情報を聞き出すための攻略対象として扱っていた。

しかし、名前を与え、友達になり、冗談まで教えるうちに関係は変わっていた。

ビョルンが「すぐ戻る」と言っても、ハムシクは素直に寂しいとは言わない。

万年筆を持っていくことへ文句を言い、

「もう戻ってこなくていい!」

と悪態をつく。

だが、本当にそう思っているなら見送りになど来ない。

そして出発直前、ビョルンの方も妙に心配になる。

知らない奴が来ても姿を見せるな。

干し肉を決まった時間に食べろ。

本棚の裏へ隠れて、自分が戻るまで待っていろ。

ハムシクから、

「僕は子どもじゃない!」

と怒られるほどだった。

最初は情報源だった存在を、一人残していくことが不安になっている。

ハムシクより、ビョルンの方が情を移しているのではないか。

そんなことすら感じさせる別れだった。

岩島で新人探索者を待つ

召喚船で岩島へ戻った一行だったが、迷宮開放からまだ3日目。

当然、地下1階へ来る新人はまだいない。

待っている間、アメリアは自分にハムシクがどう見えていたのか話す。

骸骨の杖を持った魔術師。

リッチ以上に邪悪な姿。

ビョルンはこれまでの証言から、ハムシクの外見が完全なランダムではなく、見る者の記憶や恐怖を混ぜ合わせた姿として認識されるのではないかと考える。

その後、暇を持て余した探索者たちは海岸で漂着物を探し始めた。

以前、等級3素材で作られた防具を拾ったことがあり、もっと大きな当たりを期待しているのだ。

ビョルンは効率の良い稼ぎ方とは思わない。

それでも地下1階が本格開放されれば、将来は「漂着物拾い専門」の探索者まで現れるかもしれないと考える。

新しい階層が開けば、新しい狩場だけでなく、新しい仕事や経済まで生まれるのだろう。

107日目、ついに大量のポータルが開く

時間は流れ、迷宮107日目。

地下1階が閉じるまで残り数時間。

それでも新人は現れない。

さすがのビョルンも、

「王家が入口を封鎖したのではないか」

と疑い始める。

図書館攻略は新人の戦力を前提に止めている。

誰も来なければ計画を組み直さなければならない。

そんな時だった。

数十個のポータルが一斉に開く。

ようやく新人が来た。

ビョルンは、地下1階の怖さを少し教え、自分たちと行動する方が安全だと理解させ、そのまま戦力へ取り込むつもりだった。

しかし降りてきた者たちを見て、すぐ考えを捨てる。

「陣形を再構築!」

着地直後から統制された動き。

大量の司祭。

同じ制服を着た魔法兵。

磨き上げられた鎧の騎士。

そして全員の胸には王家の紋章があった。

「最悪のケースだ。」

欲しかったのは、自分が主導権を握れる新人探索者。

実際に来たのは、こちらを逆に管理できる王家の正規部隊だった。

王家が送り込んだのは180人の遠征軍

最初にビョルンへ挨拶したのは、第一王家騎士団所属のジレン・エヴォスト

エヴォスト男爵の弟であり、今回の遠征軍の副司令だった。

そして第二陣。

さらに第三陣。

60人ずつ三回。

合計――180人。

もはや遠征隊ではない。

遠征軍だ。

ビョルン側は38人。

王家側は180人。

しかも普通の探索者ではなく、騎士・魔法兵・司祭で構成された国家の正規戦力である。

特に司祭が多い。

迷宮攻略では、一戦に勝つだけでなく次の戦闘へ戦力を戻せるかが重要になる。

騎士が前線を維持し、魔法兵が遠距離火力を担当し、司祭が負傷者を回復する。

図書館攻略だけを考えるなら、ビョルンが欲しかった以上の増援だった。

だが、

強い増援が、そのまま自分の戦力になるとは限らない。

そこが最大の問題だった。

総司令ジェローム・セントレッド

180人の報告を受けていた人物が、ビョルンへ歩いてくる。

青白い肌。

銀色の髪。

見覚えのある顔。

第一王家騎士団団長。

かつて「光の騎士」と呼ばれた王家の処刑人。

ジェローム・セントレッド。

二十年以上前、ノアークでビョルンと直接関わった人物だった。

ジェロームにとって、現在のビョルンとは初対面。

しかしビョルンにとっては違う。

さらに周囲から、

「ビョルン・ヤンデルの息子」

と呼ばれた瞬間、心臓が大きく跳ねる。

現在の姿も年齢も違う。

正体が露見するはずはない。

それでも昔の自分を知る人物を前にすると、

「本当に気づいていないのか?」

という不安が消えない。

声。

話し方。

判断の癖。

戦い方。

何かから昔のビョルンを連想される可能性はゼロではなかった。

同じ男爵では身分で押せない

しかもジェロームは現在、男爵でもある。

ビョルンと同格だ。

これまでビョルンは、自分の男爵位を利用して騎士や一般探索者に対して主導権を取ることができた。

しかしジェロームには通用しない。

同じ男爵。

第一王家騎士団団長。

そして180人の遠征軍総司令。

ビョルンは、これ以上関わるのは面倒だと判断する。

「では、俺たちは行く。探索を頑張ってくれ。」

自然にその場を離れようとした。

しかし次の瞬間、目の前にジェロームが現れる。

等級3スキル、

《光の門》

による瞬間移動だ。

二十年前にも見た能力だった。

「救助」という名の拘束

ジェロームは進路を塞ぎ、

「あなたの救助も今回の目的の一つです」

と告げる。

ビョルンからすれば、助けを頼んだ覚えはない。

100日以上生存している。

拠点もある。

狩りもしている。

地図まで手に入れた。

しかし王家から見れば、帰還方法不明の未踏領域に男爵が取り残されている。

放置できない。

ただし結果を見ると、

保護する。

勝手に移動させない。

遠征軍と行動させる。

救助と拘束の違いがほとんどない。

ビョルンはそこで、貴族としての権利を使う。

王国には非常時に探索者を徴用する制度がある。

しかし貴族は通常の徴用対象外。

男爵である自分を、どんな権限で遠征軍へ強制加入させるつもりなのか。

ジェロームもそれは認める。

「確かに、私にあなたを強制徴用する権限はありません。」

だが、その直後。

懐から一枚の巻物を取り出した。

王命には男爵でも逆らえない

巻物を見た瞬間、ビョルンは理解する。

王命。

通常法が通じないなら、王本人の命令を使う。

男爵が一般的な徴用を拒否するのは合法。

しかし王から名指しで命じられれば別だ。

拒絶すれば、王の統治権そのものへの反抗と見なされかねない。

最悪なら反逆。

地下1階で逃げ切るだけなら可能かもしれない。

だがビョルンには地上に戻る理由がある。

家族。

仲間。

クラン。

爵位。

地上で築いたものすべてを捨てるわけにはいかない。

王命とは物理的な鎖ではない。

地上にあるビョルンの生活そのものを使って縛る制度上の鎖だった。

そして読み上げられた命令の核心は単純だった。

ビョルン・ヤンデル男爵は第一遠征軍に加わり、ジェローム・セントレッドの指揮下で未踏地域を探索し、都市へ帰還する方法を発見せよ。

新人を自分の遠征隊へ取り込むつもりだったビョルンが、逆に王家へ強制的に取り込まれたのである。

王家は本当に「救助」のためだけに来たのか

180人という規模を考えると、ビョルン救助だけが目的とは考えにくい。

騎士。

魔法兵。

大量の司祭。

第一王家騎士団団長まで投入。

しかも王命には、未踏領域の徹底探索と帰還方法の発見まで含まれている。

つまり本命は、

地下1階そのものの国家規模での攻略

だと考えた方が自然だ。

地下1階には未知の資源がある。

未発見のモンスター。

番号付きアイテム。

図書館。

ガヴリリウスの遺産。

さらに地下2階へ続く可能性まで存在する。

これほど価値のある場所を、王家が民間探索者だけに任せ続けるとは考えにくい。

今回の180人投入は、地下1階を王家の管理対象へ変える第一歩なのかもしれない。

王家が欲しいのはビョルンの「100日分の情報」

さらに重要なのは、王家自身も帰還方法を知らない可能性が高いことだ。

だからこそ王命に、

「帰還方法を発見せよ」

と書かれている。

その点でビョルンの価値は非常に高い。

彼はすでに、

  • 図書館島
  • ハムシク
  • 第1記録保管室
  • 金色の本
  • 万年筆
  • 地下1階の地図
  • 虹島
  • 巨人島の転移石碑
  • 族長の島の出口
  • 地下2階の可能性

まで把握している。

王家が一から調査すれば、何十日必要か分からない。

ビョルンを遠征軍へ組み込めば、この100日分の攻略情報を利用できる。

つまり王家にとって重要なのは、

ビョルン本人だけではなく、ビョルンが持つ情報

なのだろう。

ハムシクを王家へ教えるのか

ここで今後の大きな問題が生まれる。

王命に従うなら、ビョルンが知っている情報を報告しろと言われるだろう。

だが、すべて教えるべきとは限らない。

特にハムシク。

ビョルンは出発前、

「知らない奴が来ても絶対に姿を見せるな」

とまで言った。

そこへ今度は王家180人を連れて戻るのか。

王家がハムシクをどう扱うか分からない。

捕獲するかもしれない。

能力を調査するかもしれない。

第1記録保管室へ入るための道具として扱うかもしれない。

今のビョルンにとって、ハムシクは単なる攻略資源ではない。

そのため今後は、

王命に従いながら、何を教え、何を隠すか

という情報戦が必要になりそうだ。

180人なら図書館完全攻略も見えてくる

一方、純粋な戦力として考えれば王家180人は非常に強い。

現在の38人では、等級3が4~5体同時に出るだけでも連戦が厳しい。

だが180人なら複数の部隊に分けられる。

第一隊が戦う。

第二隊は休む。

消耗したら交代。

司祭が負傷者を治療。

魔法兵も魔力を回復する。

これなら一部隊の休息時間を、別部隊の戦闘で埋められる。

最上段の等級1モンスターまで攻略できる可能性も一気に高まる。

ただし、ここで重要なのは、

「戦力が増えた」ことと「ビョルンの戦力が増えた」ことは違う

という点だ。

180人の指揮権はジェロームにある。

どこへ行くか。

何を倒すか。

戦利品をどう扱うか。

すべて王家の判断が入る。

ビョルンが欲しかったのは、自分の指示で動く増援だった。

実際に得たのは、自分まで指揮下へ入れてしまう巨大な戦力だった。

「既視感」はジェロームにも起こるのか

タイトルの「既視感(1)」で最も分かりやすいのは、ビョルンとジェロームの再会だ。

二十年前。

ノアーク。

王家。

《光の門》。

逃げようとして行動を制限される。

昔を思い出させる要素が揃っている。

だが気になるのは、ジェローム側だ。

現在はビョルンを、

「昔のビョルン・ヤンデルの息子」

と認識している。

外見も年齢も違う以上、同一人物だと考える方がおかしい。

しかし今後は同じ遠征軍で行動する。

戦闘を見る。

話し方を聞く。

判断の癖を見る。

その中で、

「この動きを以前見たことがある」

という既視感が生まれる可能性もある。

「(1)」という章題を考えると、この違和感は次回以降さらに大きくなるのかもしれない。

まとめ|欲しかった戦力と引き換えに自由を失った

第552話では、図書館攻略に追加戦力が必要となったビョルンが、新しい探索者を求めて岩島へ戻った。

その前に描かれたハムシクとの別れでは、二人の関係が単なる攻略者と管理者ではなく、本当の友人に近づいていることも分かる。

そして迷宮107日目。

現れたのは普通の新人ではなかった。

騎士。

魔法兵。

司祭。

総勢180人の王家遠征軍。

総司令は、二十年以上前に因縁のあるジェローム・セントレッド。

ビョルンはその場を離れようとするが、《光の門》で進路を塞がれ、通常の徴用を男爵位で拒否すると、今度は王命を突きつけられる。

その結果、

第一遠征軍へ参加し、ジェロームの指揮下で地下1階を探索し、都市への帰還方法を見つけること

を強制された。

皮肉なのは、ビョルン自身が戦力を求めていたことだ。

現れたのは理想以上の180人。

しかし、その指揮権はビョルンにない。

欲しかった以上の戦力を手に入れた代わりに、自分の自由を失った。

そして今後は、モンスターだけではない。

王家へ何を教えるのか。

ハムシクを守れるのか。

図書館を案内するのか。

ジェロームは正体に気づくのか。

王家180人そのものをどう攻略するか。

第552話から、地下1階の戦いは新しい段階へ入ったと言えそうだ。

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