paperspaceのGrowthプランを6か月使用してみた感想

その他

paperspaceのGrowthプランを2023/8~2024/1までの6か月間試してみたので、その所感について書いておきたいと思う。

ちなみにpaperspaceの料金体系は以下のようになっている。

やめるまでに使用していた環境としては以下のような感じ。参考になる人には参考になるかもしれない。ただ、環境が良く変わるのでpaperspace-template/webui2.ipynb at main · javacommons/paperspace-template · GitHubのサイトから持ってきた方が良いかもしれない。

画面としては以下のような感じだ。

結論だが、Growthプランはサービスとしては悪くなかったと思う。

個人的なメリット、デメリットを上げると以下のような感じ。

■メリット

①スマホでstable diffusionができる。
②電気代を考えると39ドルは安い。
③FreeのGPUがほとんどの時間帯で使える。
④50GBのストレージがある。

■デメリット

①FreeGPUが6時間でオートシャットダウンする。
②意外とGPUが非力?
③アップロードに時間がかかりすぎる。
④ダウンロードが少し遅い。
⑤サポートが遅い。

少し補足すると以下のような感じ

メリット①スマホでstable diffusionができる。

ローカルで環境を構築して、リモートアクセスなどで操作するのも良いが、paperspaceはオンライン上で稼働しているので、スマホでpaperspaceにアクセスすればスマホでstable diffusionができる。ダメなことだが、私は会社にいながら休憩中にプロンプトを考え、試していたりした。良いのが見つかればそのまま6時間放置でも良いし、途中で思い立って方針転換することもできる。civitaiなんかも割とスマホでも見やすいので、そこからコピペするなんてことも楽にできるし、家でもパソコンに向かわずにテレビを見ながらさくっとできたりするので、非常に便利だった。
また通勤時間もできるし、スマホがいじれる環境であればすぐにstable diffusionを動かせるので、この点は非常に便利な点かと思う。


メリット②電気代を考えると39ドルは安い。

私はローカルにもRTX3060でstable diffusionの環境を構築して、24時間以上放置したりしていたが、使い始めてから電気代がバカ高くなった。昨今の原油高で電気料金がそもそも上がって、電気代が月1万円くらいにはなっていたのだが、パソコンを24hつけっぱなしにし始めて電気代が月2万円を超えたりしたときは非常に驚いた。

家ではRTX3060を使用し、paperspaceではFree-A6000をほぼ使用していたが、Growthプランの月39ドルの内のいくらかは電気代と考えるとこれは非常に安いと思う。5000~6000円くらいだが、家でRTX3060を24h使うだけでも電気代はそれ以上上がるので、A6000を無料で使えていると思えば39ドルは非常に安い。

メリット③FreeのGPUがほとんどの時間帯で使える。

Freeプランは少しやってみたのだが、FreeのGPUが使えたことはなかった。待つ時間も無駄なので、すぐにGrowthプランに切り替えた。Proプランは入っていたことはないのだが、Proプランで選択できるGPUも割と空きがなかったので、Free,Proプランは時間の無駄なので入らないほうが良いように思う(試すだけというのであれば別だが、それでもさっさとGrowthプランに入って試したほうが良いように思う)。GrowthプランはFreeのA6000,A5000はほとんどの時間で使えた。割合で言うと95~99%くらいかな。何回か使用できないこともあったが、画面を何回か更新するだけで使えたので、そこは良かった。

メリット④50GBのストレージがある。

これは言わずもがなモデルやoutputで容量を食うので、Freeの5GBやProの15GBでは足りないと思われる。Growthプランの50GBあればモデルやLora等を入れても30GB程度には収まると思うので、何日かstable diffusionを起動していても、問題ないかと思う。すぐにoutputがいっぱいになるのはみなさんご存知の通り。

ここからはデメリットについて少しコメントする。

デメリット①FreeGPUが6時間でオートシャットダウンする。

これはFreeなのでしょうがないと無いと思うが、6時間が何とも中途半端に再起動が必要になるため、1番大きいデメリットだろうか。
うまい方法もあるのかもしれないが、試行錯誤やガチャを回していくうえで、この時間が非常に気になるようになり、私生活でもあと何時間で再起動が必要だなとか考えるようになってしまい、家族との時間がおろそかになっていたように思う。
スマホでできるのは非常に便利なのだが、それだけに私生活の時間というか脳みその容量というか、そのあたりが奪われるので、そのあたりの注意は必要だと思う。私はサラリーマンなので、プライベートは限られているし、家族との時間をと思い今回6か月でやめることにしたが、そのあたりは注意が必要だ。
サラリーマンを辞めた後であれば、時間はたくさんありそうなので、その時には復活させても良いかもしれない。会社を興せば経費にもできそうだし。

デメリット②意外とGPUが非力?

FreeでA6000が使えたりするのだが、思ったより非力なのではと思った。私はSD1.5のモデルを使用していたが、拡大時にSwinIRで拡大しようとすると512X512では2.8倍、512X768や768X512で拡大しようとすると2.2倍が限度だった(小数点第二位以下は検証していない)。Free-A100も月1回なんだろうか、使えたりするのだが、これも同様の結果だった。何か私のやり方がうまくないのだろうが、A6000だともっと拡大できるようなのだが、私のやり方ではできなかったので、何かGPUが少し非力なのではと思われた。生成速度はもちろんRTX3060より速いは速いのだが、そこまで速いというほどでもないし、本当にA6000なのかとか疑問ではあった。まあそれでも39ドルなら安いから良いのだけれども。

デメリット③アップロードに時間がかかりすぎる。

これはローカルから何かファイルをアップロードしようとした際、あまりにも遅くて断念したという話。自作でLoraを作ったりしたのでアップロードしようとしたらあまりにも遅かったのでやめた。ここが速ければもう少し自由度が上がるのだが。。。

デメリット④ダウンロードが少し遅い。

生成された画像はzipでまとめてからダウンロードしていたのだが、その速度が1MB/sなら速い方で、割と300kB/sとかになったりしていたので、ダウウンロード時間が6時間に収まるようにしなくてはならないのは注意が必要だった。並行でダウンロードしたり、そこまで重いものを作らなければ大体大丈夫だと思うが一応デメリットとして挙げておく。

デメリット⑤サポートが遅い。

これはpaperspaceの運営がアメリカ(?)だからなのかわからないが、日本との時間があっていないためなのか、夜作業中にエラーになって動かせなくなった際にサポートに問い合わせても次の日になってしまうということである。paperspaceを使い始めたころに使い勝手がわからず、たびたびエラーを起こしていたが、問い合わせに反応が無いのでイライラしたものである。気長に待てれば良いが、そこもデメリットかもしれない。

と、つらつらと書いてみたが、月39ドルでA6000がリモートで使える環境が手に入るのは非常に大きいと思う。私のようにサラリーマンで家族がいてとなると、時間の融通をきかせるのが難しいため、続けるには覚悟が必要かと思うが、独身者や自営業、子供が既に大きいくて自立しているなど、自分の時間に融通が利くのであれば、非常に魅力的だとは思う。

私も現時点(2024/1/14現在)でやめたばかりではあるが、少し続けたかったなという思いはある。が、家族との思い出には代えられないと思うので、今回使用を見送った。

ただ、これからstable diffusionをやってみたいという人や、すでにやっていてリモートの環境も構築したいという人、A6000を触ってみたい、電気代が高くなってきたので家ではstable diffusionをやらずにpapersoace上でstable diffusionをやって節約したいという人であれば、Grouthプランをやる価値はあると思う。

個人的には1か月とか試してみて、ダメならサクッとFreeプランに戻れば良いじゃないと思う。

以上、paperspaceのGrowthプランを6か月使用してみた感想でした。

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