『転生したらバーバリアンになった』小説版・第505話ロングあらすじ【初心者向け・保存版】

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Surviving the Game as a Barbarian | Chapter: 505 | MVLEMPYR
Tadatada— I ran through the cave with my new companions. Staying far behind them, under the pretense of taking the rear....

【徹底解説】無名の欠片が示す隠しエリアへの道|『転生したらバーバリアンだった』第505話あらすじ&考察

迷宮一階で隠しエリアを探していたビョルン・ヤンデルたちは、探索三日目になると二階のゴブリンの森を経由し、三階へ向かった。

目的地は、三階でも特に人気のない「彫像神殿」。そこでしか手に入らない特殊なアイテムを集め、一階の隠しエリアへ持ち込もうとしていたのである。

一方、長い空白を経て仲間たちのもとへ戻ったミーシャ・カルシュタインは、アメリア・レインウェイルズの姿を通して、自分と現在の仲間たちとの間にある大きな差を痛感していた。

今回の第505話は、隠しエリア攻略の準備が進む一方で、「ビョルンの本当の仲間とはどのような存在なのか」が描かれる重要回となっている。

ミーシャが感じた仲間としての距離

ビョルンたちが洞窟内を走るなか、ミーシャは後方を担当するという名目で仲間たちから距離を取っていた。

本気を出せば、すぐに追いつける。

それでも前を進む仲間たちの背中は、ひどく遠く感じられた。

それは身体能力の差ではなく、長い年月の間に生まれた仲間としての距離だった。

ミーシャは、時間さえ経てば以前の関係に戻れると思っていた。再びビョルンと迷宮を歩き、戦いを重ねていけば、離れていた時間も少しずつ埋まっていくと信じていたのである。

しかし、アメリアとビョルンの会話を見たことで、その自信は崩れていった。

「今のあなたは、とても不安定な状態にある。」

アメリアはビョルンを無条件に肯定しなかった。彼の精神状態を客観的に見て、聞きたくないかもしれない言葉をあえて伝えたのである。

その姿を見たミーシャが感じたのは、後悔ではなかった。

自分はアメリアに負けた。

ミーシャは、仲間としての力量差を直感的に理解した。

ビョルンが望む答えを選んでしまうミーシャ

ビョルンから意見を求められたとき、ミーシャは自分がどうしたいのかを考えなかった。

最初に考えたのは、ビョルンがどのような答えを求めているかだった。

「た、たぶん……殺したほうがいいと思う……。」

その言葉には、ミーシャ自身の判断がほとんど含まれていない。ビョルンのために何が最善なのかを考えたのではなく、彼の選択を否定しないよう同じ側へ立とうとしただけだった。

ここには、ミーシャの強い愛情と不安が同時に表れている。

再びビョルンの隣に立ちたい。

だからこそ、彼に否定されたくない。

しかし、本当の仲間に必要なのは、常に相手を肯定することではない。

危険な判断をしているなら止める。本人に嫌われる可能性があっても、必要な言葉を伝える。

アメリアにはそれができた。

ミーシャにはできなかった。

ミーシャが失ったのは居場所ではなく幻想

ミーシャは、自分が離れている間にビョルンの隣の場所を奪われたと考えていた。

だが、今回さらに残酷な事実へ気づく。

自分が以前いた場所は、最初からビョルンの隣ではなかった。

ミーシャは守られ、必要とされ、信頼されていた。

だが、自らの判断で意見を交わし、同じ責任を負う立場ではない。

守られる側。

判断を預ける側。

ビョルンが選んだ道についていく側だった。

大切にされてはいても、対等な仲間として同じ景色を見る場所ではなかったのである。

それでもミーシャは離れることを選ばない。

「そうしなければ、ビョルン・ヤンデルは死ぬ。」

未来で起こるビョルンの死を防ぐという使命が、彼女を支えていた。

ただし、ビョルンを救うために自分の意志まで消してしまえば、以前と同じ従属へ戻ってしまう。

今後のミーシャには、彼を守りながら、自分自身の意見を持つことが求められる。

恐怖の君主が召喚される

探索三日目の開始から約一時間後、洞窟全体が揺れ、周囲の結晶が赤い光を放った。

一階のどこかで、恐怖の君主ドレッドフィアが召喚された合図である。

召喚自体は予想外ではなかった。

探索者ギルドには、すでに八件の討伐申請が提出されていたからだ。

問題は、三日目が始まってわずか一時間で召喚されたことだった。

多くの探索隊が、最初から君主級魔物の召喚を狙って待機していた可能性が高い。

ビョルンも、恐怖の君主の討伐が隠しエリアを開く条件ではないかと考えていた。

しかし、恐怖の君主の討伐申請はすでに埋まっている。

さらに深刻なのが、深淵の君主ヴェルザクだった。

もしヴェルザクの討伐が隠しエリアの条件だった場合、ビョルンたちには対応する手段がない。

誰かがヴェルザクを召喚しないことを願いながら、ビョルンは自分たちにできる準備を優先した。

三階の彫像神殿

ビョルンたちは二階を通過し、三階の巡礼者の道へ入った。

リザードマンが生息する緑尾沼を抜け、目的地の彫像神殿へ到着する。

彫像神殿には崩れた石造建築と、頭部を失った無数の石像が並んでいた。

ここに出現する魔物は、七等級魔物の「無名の像」だけである。

無名の像は、《応えられなかった祈り》という能力を使う。

祈りに成功すると、一時的に五等級未満のランダムな聖水(Essence)能力を獲得するため、個体ごとに異なる対応が必要になる。

防御能力を得る個体。

高速移動や遠距離攻撃を得る個体。

戦うたびに能力が変わるため、強敵というより非常に面倒な魔物だった。

しかも聖水としての価値は低く、四階へ進むための経路としても不便である。

ただし、空間歪曲系の魔法を使って倒すと、特殊な素材が落ちることがあった。

ビョルンが狙っているのは、その素材だった。

空間歪曲を利用した周回戦術

バーシル・ゴーランドが使う六等級時空間魔法《上級空間歪曲(Greater Distortion)》を無名の像へ作用させ、その状態で討伐する必要がある。

一体ずつ魔法を使っていては、時間も魔力も足りない。

そこでビョルンは、複数の無名の像を一か所へ集め、一度の魔法でまとめて巻き込む方法を採用した。

「ベヘラァァァァァァァァ!」

ビョルンが雄叫びを上げると、脅威値に反応した無名の像が集まってくる。

ビョルンが正面で敵を受け止め、ほかの前衛が側面から逃げようとする個体を押し戻す。

後衛は危険な能力を得た個体を妨害し、無名の像が密集したところでバーシルが空間歪曲を発動する。

効果が付与された直後、一斉攻撃で石像を破壊した。

無名の像が持つランダム性へ一つずつ対応するのではない。

能力が戦況へ影響を与える前に、短時間で倒し切る戦術である。

さらに彫像神殿を三つの区域へ分け、順番に巡回した。

一つ目の区域を殲滅したら二つ目へ移り、三つ目を終えたころに最初の区域へ戻る。

魔物の再出現を待つ時間を移動時間へ置き換え、戦闘が途切れない仕組みを作ったのである。

今回の重要資源は、前衛の体力ではなくバーシルの魔力だった。

攻撃魔法に参加すれば一戦は短くなるが、《上級空間歪曲》を使える回数が減ってしまう。

そのためバーシルは攻撃を控え、歪曲の付与に集中した。

ビョルンが最大化しようとしたのは火力ではなく、特殊素材が落ちる可能性を持つ討伐回数だった。

太陽の「無名の欠片」

長時間の周回を続けた末、人工的な模様が刻まれた小さな石片が落ちた。

「ビョルン、これだ!」

手に入れたのは「無名の欠片」。

最初の欠片には、太陽の模様が刻まれていた。

無名の欠片は、空間歪曲を受けた無名の像を倒した際に、一定確率で出現する特殊アイテムである。

模様は太陽、月、星の三種類。

どれが出るかはランダムで、街へ持ち帰ることもできない。

つまり三階で三種類を集め、その探索中に一階まで運ばなければならない。

持ち帰れないことや、三種類の模様が存在することを考えれば、単なる換金素材とは考えにくい。

ビョルンは以前から秘密があると疑っていたが、使い道を見つけられなかった。

今回一階で発見した隠しエリアらしき仕掛けと結びつければ、太陽・月・星の欠片が鍵になる可能性がある。

アイナルが引き寄せた幸運

最初の欠片を得るまでに約八時間かかった。

必要なのは残り二種類。

同じ速度なら、さらに十六時間が必要になる。

しかも、すでに手に入れた太陽が重複する可能性もある。

バーシルの魔力と一階へ戻る時間を考えると、今回中に三種類をそろえるのは難しい。

そう考え始めたとき、アイナルが二つ目の欠片を見つけた。

「ビョルン、また出たぞ!」

刻まれていたのは星の模様だった。

残るのは月だけである。

誰が最後の一撃を与えたかによって、ドロップ率が変わるという確証はない。

それでもビョルンは作戦を変更した。

「これからはアイナルが仕留めろ。」

ほかの仲間が誘導、拘束、削りを担当し、最後の一撃をアイナルへ任せる。

根拠は弱いが、作戦変更による損失も小さい。

狩りの速度や安全性をほとんど落とさずに試せるなら、流れに賭ける価値はある。

ビョルンは運を盲目的に信じたのではなく、低コストで可能性を試したのである。

作戦変更から約五時間後、アイナルの近くに月の模様を持つ欠片が落ちた。

太陽、星、月。

必要と思われる三種類が、すべてそろった。

「蛮族こそ最強の種族だ。」

ビョルンは《巨体化(Gigantification)》を発動し、喜ぶアイナルを高く放り投げた。

長時間の周回と、低確率ドロップへの焦り。

積み重なっていた疲労を、アイナルの歓声が吹き飛ばす。

迷宮攻略では効率だけでなく、成果を共有し、仲間の働きを認めることも重要である。

太陽・月・星が示すもの

三種類の模様は、単なる識別記号とは考えにくい。

太陽は昼、月は夜、星は空や運命を象徴する。

三つをそろえることで、時間の周期や世界の秩序が完成する構図にも見える。

さらに欠片を落とすのは、頭部も名前も持たない「無名の像」である。

個体性を失った存在から、太陽・月・星という普遍的な象徴が現れる。

空間歪曲が必要なのも、欠片が石像の表面に付着した物ではなく、存在の内部へ組み込まれた情報だからかもしれない。

通常の破壊では取り出せず、存在の構造を乱したときだけ現れる。

無名の欠片は物理的な鍵というより、迷宮側へ条件達成を認識させる印章である可能性が高い。

三階から一階への逆行

目的を達成したビョルンたちは、三階から二階、そして一階へ戻る異例の移動を始めた。

三階で狩りを続ければ、経験値や魔法結晶という確実な利益を得られる。

一方、欠片を一階へ持ち帰っても、隠しエリアが開く保証はない。

それでもビョルンは、通常の狩りでは得られない未知の報酬へ賭けた。

ただし、無謀に進んだわけではない。

帰路の日数を計算し、途中で休憩を挟み、体力を残しながら進んだ。

アイナルのおかげで欠片集めが早く終わり、戦力を回復させる余裕も生まれていた。

そして七日目の午後、ビョルンたちはゴブリンの森中央部へ到着した。

ゴブリンの森を埋める負傷者

結晶洞窟へ通じるポータル近くの広場には、百人を超える探索者が集まっていた。

多くが傷つき、司祭や回復薬を求めている。

休憩のために集まったのではない。

一階から逃げてきた探索者たちの避難場所となっていたのである。

ビョルンがポータルへ近づくと、周囲の探索者がざわめいた。

一階にいると思われていた巨人が、三階側から現れたからだ。

ビョルンが近くの探索者へ状況を尋ねると、最も恐れていた答えが返ってきた。

「ヴェルザクだ。深淵の君主が現れた。」

ビョルンたちが欠片を集めている間に、誰かがヴェルザクを召喚してしまったのである。

ヴェルザク出現が意味する危機

問題は、強力な魔物が現れたことだけではない。

もしヴェルザクの未召喚状態や討伐前であることが隠しエリアの条件なら、集めた欠片が使えなくなる可能性がある。

一方で、ヴェルザクの出現そのものが最後の条件である可能性も残っている。

また、百人以上の探索者が二階へ避難している以上、一階へ戻る経路が危険になっている。

欠片を持っていても、使用場所までたどり着けなければ意味はない。

誰がヴェルザクを召喚し、現在誰が戦っているかも分からない。

実力不足の探索隊なら被害が拡大する。

強力な探索隊なら、ビョルンたちが到着する前に討伐されるかもしれない。

さらに、ビョルンには負傷者を放置して自分たちの目的を優先できるのかという問題もある。

救助へ向かうのか。

ヴェルザク討伐へ加わるのか。

隠しエリアを優先するのか。

ここからは戦闘力だけでなく、時間、救助、仲間の安全、他者との関係を含めた判断が求められる。

まとめ

第505話では、ビョルンたちが隠しエリア攻略に必要と思われる三種類の無名の欠片を集める一方、ミーシャが仲間としての未熟さに気づいた。

ミーシャは、ビョルンに従い続けるだけでは対等な仲間になれないことを理解した。

アメリアとの差は戦闘能力ではなく、相手のために反対意見を言えるかどうかにある。

一方、彫像神殿では、魔物の誘導、空間歪曲、三区域の巡回、バーシルの魔力管理を組み合わせ、低確率ドロップの試行回数を最大化した。

アイナルへ討伐を任せた作戦変更も、損失が小さいなら可能性を試すというビョルンの柔軟さを示している。

そして、欠片をそろえて戻った一行を待っていたのは、深淵の君主ヴェルザク出現という最悪の知らせだった。

必要な物はそろった。

しかし、一階へ戻れるかも、隠しエリアの条件が残っているかも分からない。

次回は、ヴェルザクへの対応と隠しエリア攻略、そしてビョルンの危険な判断に対してミーシャが自分の意見を伝えられるかが注目点となる。

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