転生したらバーバリアンだった 第606話 あらすじ&考察
- 軍団長になってからが本当の始まり
- 4個分隊方式では迷宮攻略に噛み合わない
- 理想形へ一気に変えない判断
- ビョルン式の中間管理職制度
- 「宮廷魔術師」「聖女」――肩書きはかなり適当
- ミーシャは突然「秘書長」に
- 新体制最初の報告会
- 石像は亀裂石で起動する
- 9等級の亀裂石と「血の要塞」
- No.18「亀裂生成器」との共通点
- ソウルイーターのエッセンスは保留
- レイヴンだけを残して王冠の秘密を聞く
- 王冠の第一能力は精神系の有害効果を無効化
- 神聖力まで無効化する致命的な副作用
- 地下1階では既知のゲーム知識が通用しなくなってきた
- ビョルンの攻略構築は「未知を分解する」こと
- 特殊な亀裂石が新しい検証材料になる
- 第606話の考察|ビョルンは「強い指揮官」から「組織を使う指揮官」へ
- 用語解説
- 第606話まとめ|軍団長の仕事は「自分で戦うこと」だけではない
軍団長になってからが本当の始まり
遠征隊の投票によって、正式に軍団長となったビョルン。
だが、指揮権を手に入れたからといって仕事が終わるわけではない。むしろ、ここからが本番だった。
「軍団長はいつだって忙しい」
人が死んでも、作戦が狂っても、何か問題が起きても、最終的な責任は軍団長に戻ってくる。
これまでのビョルンも実質的には遠征隊を何度も救ってきた。危険な場面では先頭に立ち、必要なら上層部の判断を無視してでも最善と思える手を選んできた。
しかし今は違う。
「上の判断が悪かった」という逃げ道がない。
そのためビョルンは、謎の王冠の調査をレイヴンに任せると、すぐに遠征隊そのものの再編へ取りかかった。
今の彼が最優先しなければならないのは、自分一人の強化ではない。
数百人規模の遠征隊を、地下1階という未知の環境で生き残れる組織へ変えることだった。
4個分隊方式では迷宮攻略に噛み合わない
現在の遠征隊は、大きく四つの分隊に分かれている。
それぞれに魔法使い、聖職者、騎士などを配置し、各隊だけでもある程度独立して動けるようにした構成だ。
軍隊として考えれば合理的である。
一隊が離脱しても残りが機能しやすく、別方向への同時展開もしやすい。
だが、ビョルンには引っかかるものがあった。
「……軍隊すぎるんだよな」
彼らがいるのは戦場ではない。
迷宮の地下1階という未踏領域である。
ここでは敵軍との会戦よりも、未知の装置の解析、地形調査、偵察、守護者への対応、負傷者の治療といった仕事が次々に発生する。
同じような能力を四隊へ均等に分散するより、必要な専門家を必要な場所へ集中させたほうが効率的な場面も多い。
ビョルンは、遠征隊を一つの巨大な攻略パーティーとして考え始めていた。
タンク。
近接攻撃役。
遠距離攻撃役。
魔法使い。
聖職者。
支援担当。
非戦闘員。
小規模パーティーで行ってきた役割分担を、数百人規模へ拡張しようとしているのである。
理想形へ一気に変えない判断
とはいえ、ビョルンは四つの分隊を完全に解体して、全員を一から配置し直すことまではしなかった。
「……そこまでいじる時間はないな」
ここは重要な判断である。
理論上もっとも効率のいい組織と、今すぐ使える組織は同じではない。
一気に編成を変更すれば、昨日まで一緒に戦っていた仲間が変わる。指示を出す相手も、援護する相手も変わり、現場が新しい連携に慣れるまでには時間が必要になる。
地下1階でその混乱を起こすのは危険だった。
そこでビョルンは、現場の構成をすべて破壊するのではなく、上位の指揮系統を作り直す方向へ切り替える。
理想を諦めたのではない。
現在の状況で発生する再編コストまで計算し、現実的な解を選んだのである。
ビョルン式の中間管理職制度
ビョルンは既存の幹部構成を整理し、職種ごとに責任者を置くことにした。
魔法使いなら魔法使いの責任者。
聖職者なら聖職者の責任者。
遠距離、近接、騎士、タンク、支援、非戦闘員にも同じように代表を置く。
さらに魔法使いの内部でも、研究、調査、戦闘といった仕事に応じて役割を分ける。
つまり軍団長が数百人へ直接命令を出すのではなく、
ビョルン → 各分野の責任者 → 現場
という構造に変えた。
「適任者を上に置いて、そいつを働かせればいい」
言い方だけなら雑だが、やっていることはかなり合理的である。
軍団長一人がすべての情報を処理しようとすれば、いずれ本人が組織のボトルネックになる。
ビョルンは、自分が全部できる必要はないと理解している。
魔法研究なら魔法使い。
遠征隊の日常実務ならエボスト。
王冠の解析ならレイヴン。
誰に何を任せれば最大の成果が出るのかを判断することこそ、今のビョルンの仕事になり始めている。
「宮廷魔術師」「聖女」――肩書きはかなり適当
もっとも、役職名まで真面目に考えているわけではない。
魔法使いたちの責任者には「宮廷魔術師」。
聖職者側には「聖女」。
さらに「聖なる射手」「大戦士」「騎士団長」といった、それらしい名称を次々につけていく。
ガーウィン・ベシルスからすれば、
「なぜ私が宮廷魔術師なのです?」
と聞きたくなるのも当然だろう。
ここは王宮ですらない。
だがビョルンにとって重要なのは、誰が何の責任者なのか分かることだけ。
名称そのものには大したこだわりがない。
さらにトベラ教会の大司教は、白髪の老人でありながら「聖女」という肩書きを与えられている。
役割分担は合理的なのに命名は妙に雑という落差が、いかにもビョルンらしい。
ミーシャは突然「秘書長」に
組織再編を進めているところへ、ミーシャが果実茶を持ってやって来る。
忙しそうなビョルンを気遣っての差し入れだった。
ビョルンは茶を飲み、そこで唐突に彼女へ役職を与える。
「ミーシャ。お前には役職をやろう」
新しい肩書きは秘書長。
任務は、軍団長の仕事効率を高めるために自由に行動すること。
かなり大きな裁量を持つ役職なのだが、ミーシャ本人は、
「つまり……次からもこれを持ってくればいいってこと?」
と果実茶係くらいに受け取っている。
しかし、これは完全な冗談とも言い切れない。
軍団長となったビョルンの時間には、以前よりはるかに大きな価値がある。
本人にしかできない判断へ集中するため、細かな仕事を周囲へ任せる必要があるからだ。
今回のビョルンは一貫して、自分の仕事を減らすことで、軍団長にしかできない仕事へ集中する仕組みを作っている。
新体制最初の報告会
組織再編が一段落すると、ビョルンは新たな責任者たちを集めて会議を開く。
目的は、新しい指揮系統へ慣れること。
同時に、地下1階の調査結果を各担当者から集約することでもあった。
そこで報告されたのが、石室に残されていた三体の石像とポータルについての研究結果である。
石室には新しい宝箱などは見つからなかった。
存在するのは、三体の石像と外部へつながっている可能性のあるポータル。
そして魔法使いたちは、石像の一体を実際に起動することに成功していた。
石像は亀裂石で起動する
三体のうち一体だけが黒く変色している。
ビョルンが理由を聞くと、ガーウィンは研究中に一度使用したと説明する。
「それ、使えるのか?」
石像には溝があり、そこへ亀裂石を入れることで反応する。
すると近くにポータルが出現した。
維持時間はおよそ三十分。
研究班は内部へ入るより、まずポータルの魔力構造や座標を解析することを優先したため、誰も通過しないまま消滅してしまった。
一見すると一回分の亀裂石を無駄にしたようにも見える。
だが、使用後に黒く変色した石像は、時間が経つにつれて下から少しずつ元の色へ戻っていた。
「使い捨てではない可能性が高いです」
もし完全に色が戻った後で再使用できるなら、この変色は破損ではなく、再使用までの待機状態に近い。
ビョルンの知るゲーム的な感覚でいえば、再使用待ち時間を持つ装置と考えることもできる。
ただし、この時点では実際に再起動まで確認したわけではないため、再使用可能だと断定はできない。
9等級の亀裂石と「血の要塞」
さらに研究班は、開いたポータルの魔力的な特徴を調べていた。
今回投入したのは9等級の亀裂石。
そして観測された座標波長は、「血の要塞」と似た性質を示していた。
そこから一つの仮説が生まれる。
「使用する亀裂石の等級によって、開く亀裂も変わるのではないか」
つまり石像は、固定された場所へつながる装置ではない可能性がある。
投入した亀裂石が接続先や守護者の格を決めているのかもしれない。
9等級を入れれば9等級相当。
より高位の石なら、それに応じた危険度の亀裂。
もちろん、実験はまだ一度だけであり、この法則は確定していない。
それでも攻略上の意味は大きい。
もし石像を使って狙った等級の亀裂を開けるなら、探索者側が攻略対象をある程度選択できるからだ。
No.18「亀裂生成器」との共通点
この仕組みを聞いたビョルンは、既知のナンバーズアイテムを思い出す。
No.18「亀裂生成器」。
こちらも亀裂石を材料として、人為的に亀裂を発生させる道具である。
ただし必要な亀裂石の数は多く、9等級なら複数個を投入する必要がある。
その代わり、実際の亀裂を作り出せる強力なアイテムだ。
今回の石像は一個の亀裂石だけで反応した。
そのためビョルンは、亀裂生成器より機能が限定された装置ではないかと推測する。
たとえば、本物の亀裂全体を作るのではなく、対応する守護者との戦闘だけを発生させる。
そうした簡易版の可能性もある。
ただし、これもあくまでビョルンの推測にすぎない。
地下1階では既知のゲーム知識から外れる現象が続いているため、似ているから同じ仕組みだと決めつけるのは危険である。
ソウルイーターのエッセンスは保留
続いて報告されたのが、ソウルイーターから得たエッセンス。
こちらは研究が進んでいなかった。
理由は単純で、エッセンスは外側から眺めるだけでは能力を詳しく確認できない。
誰かが実際に吸収する必要がある。
だが、研究のためだけに適当な人物へ吸収させるわけにもいかない。
エッセンスは探索者の能力構成そのものへ影響する重要な資源である。
「調べるなら、誰かが吸収しないと駄目ってことか」
ビョルンはその場で結論を出さず、「考えておく」と保留した。
ここでも、今すぐ決める必要のない問題を無理に即決していない。
軍団長だから何でも即断するのではなく、情報不足の問題は保留することも判断の一つなのである。
レイヴンだけを残して王冠の秘密を聞く
会議を終えると、ビョルンは研究責任者であるレイヴンだけを残す。
目的は、前話で秘密裏に渡していた謎の王冠について聞くため。
レイヴンは周囲へ音が漏れないよう魔法を使い、調査結果を報告する。
結論は驚くべきものだった。
「この王冠はナンバーズアイテムです」
ビョルンはすぐに違和感を覚える。
彼は1番から9999番までの既知のナンバーズを知っている。
その中に、この王冠は存在しない。
それでもレイヴンが解析した結果、既存のナンバーズだけが持つ独特の性質と一致した。
つまり、ナンバーズでありながら番号が存在しない。
そこでレイヴンは新しい名称を提案する。
「『秘密のナンバーズ』というのはどうですか?」
ビョルンはあっさり了承する。
名前へのこだわりは薄いが、レイヴンはかなり嬉しそうだ。
今後同じ種類のアイテムが見つかれば、自分のつけた分類名が定着するかもしれない。
研究者らしい喜びである。
王冠の第一能力は精神系の有害効果を無効化
レイヴンが確認した一つ目の能力は、
あらゆる有害な精神系効果への免疫。
恐怖、混乱、魅了、精神支配など、戦闘中に行動を崩される能力を無効化できる。
これはかなり強い。
特にビョルンのような前衛の中心人物が精神支配を受ければ、味方にとっても大惨事になりかねない。
高難度攻略では単純な攻撃力や防御力だけでなく、こうした行動阻害への耐性が重要になる。
そのためビョルンも最初は強く興味を示す。
だが、王冠にはもう一つの性質があった。
神聖力まで無効化する致命的な副作用
「もう一つあります」
第二能力は、神聖力そのものへの免疫。
敵から放たれる神聖属性の攻撃を防げる。
ここまでは利点だ。
しかし問題は、敵味方を区別しないこと。
聖職者の回復。
祝福。
神聖系の支援。
それらもすべて無効化してしまう。
「あ……」
ビョルンはすぐに理解する。
自分には使いにくい。
タンクであるビョルンは敵の攻撃を大量に引き受ける。
本人の耐久力だけでなく、後方から継続的に回復してもらうことで前線を維持している。
精神攻撃を完全に防げても、同時に回復魔法まで受けられなくなるなら、通常戦闘での損失が大きすぎる。
ただし、王冠そのものが弱いわけではない。
回復への依存が小さい人物や、特定の精神攻撃・神聖攻撃を使う敵への対策としては強力な可能性がある。
つまりこれは、単純な上位装備ではなく、役割と敵に応じて価値が大きく変わる装備である。
地下1階では既知のゲーム知識が通用しなくなってきた
「秘密のナンバーズ」という存在は、第606話の世界設定でも特に重要である。
これまでビョルンの最大の武器の一つは、ゲーム時代の知識だった。
ナンバーズの番号。
能力。
エッセンス。
魔物。
迷宮の仕組み。
知っていることそのものが生存率につながっていた。
しかし地下1階では、ビョルンが知らないものが次々に現れている。
石像。
未知のポータル。
そして番号のないナンバーズ。
この王冠が地下1階固有のアイテムなのか、それとも世界のどこかに以前から存在していたのかは分からない。
だが少なくとも、
「ビョルンが知っている9999個ですべて」
という前提は崩れた。
地下1階は単に難しい場所なのではなく、ビョルンの攻略知識そのものが完全ではなくなる領域である可能性が高まっている。
ビョルンの攻略構築は「未知を分解する」こと
今回のビョルンの行動を整理すると、戦闘そのものは少ない。
しかし攻略の準備としては極めて重要なことをしている。
未知の問題を、担当ごとに分解しているのである。
石像は魔法使いに解析させる。
王冠はレイヴンに任せる。
組織運営は各職種の責任者へ。
ソウルイーターのエッセンスは情報不足なので保留。
ビョルン自身は、それぞれから上がってきた情報をもとに全体の判断を行う。
こうすると、
「地下1階は何も分からない」
という巨大な問題が、
石像の再使用条件は未確定。
ポータルの接続法則は調査中。
王冠の能力は一部判明。
エッセンスの吸収者は未定。
という個別の問題に変わる。
未知そのものは減っていなくても、何が分かり、何が分からないのかが明確になる。
これは迷宮攻略で非常に重要な考え方だ。
最も危険なのは、知らないことではない。
知らないことに気づかないまま行動することだからである。
特殊な亀裂石が新しい検証材料になる
王冠の研究報告が終わるころ、レイヴンが石像の話へ戻る。
「亀裂石を入れると、その等級に応じた亀裂が開くんですよね?」
まだ仮説ではあるが、その可能性はある。
するとレイヴンは、一つの大きな亀裂石を取り出す。
それは以前、最初に遭遇した変異亀裂で吸血鬼の守護者を倒した際に得たものだった。
通常の亀裂石とは違う。
特殊な亀裂から出た特殊な亀裂石。
そして目の前には、亀裂石の性質に反応している可能性のある石像がある。
研究者なら試したくなるのも当然だ。
「これを石像に入れたら、どんな亀裂が開くんでしょう?」
この疑問には重要な意味がある。
通常の9等級亀裂石と、変異亀裂から得た石で結果が変われば、石像が何を基準に接続先を決めているのか推測する材料になる。
等級なのか。
入手元なのか。
守護者なのか。
亀裂そのものの性質なのか。
比較実験を重ねれば、地下1階の仕組みを一つずつ法則へ変えていける。
そしてビョルンも、その可能性を無視できない。
「……試してみるか?」
ここで第606話は終わる。
第606話の考察|ビョルンは「強い指揮官」から「組織を使う指揮官」へ
前話までのビョルンは、強さと実績によって人を従わせる指揮官だった。
だが第606話では少し違う。
各分野に責任者を置く。
専門家へ仕事を任せる。
自分で処理しなくていい情報を切り離す。
そして軍団長にしかできない判断へ集中する。
これは、自分の強さで全員を守る段階から、組織全体の強さを引き出す段階へ進んだという変化である。
エボストを残した判断ともつながっている
ビョルンは軍団長になった後も、エボストを副官として残している。
これも同じ思想だ。
ビョルンのほうが強いからといって、遠征隊の実務まですべて自分のほうが優れているとは限らない。
エボストには、これまで大規模遠征隊を運営してきた経験がある。
ならば使えばいい。
レイヴンに王冠を任せるのも同じ。
ガーウィンに魔法研究を任せるのも同じ。
「自分より得意な人間がいるなら、その能力を組織の中で使う」
という考え方が、第606話でははっきり形になっている。
最適解ではなく「現場で使える解」を選ぶ
四つの分隊を完全に解体しなかった判断も象徴的だ。
ビョルンは理論上の効率だけを追い求めていない。
大規模な再編で連携が崩れる危険まで含めて判断している。
これは迷宮攻略でも同じである。
強い能力だけを集めれば強いパーティーになるとは限らない。
慣れた連携、回復手段、役割の噛み合わせ、事故が起きた際の立て直しまで含めて構築しなければならない。
ビョルンはその構築理論を、いま遠征隊全体へ適用し始めている。
用語解説
軍団長
遠征隊全体の最終指揮を担う立場。
第606話では単なる肩書きではなく、失敗や犠牲を最終的に引き受ける責任者として描かれている。
亀裂石
亀裂に関係する特殊な石。
今回の石像は亀裂石を投入することでポータルを発生させた。等級や入手元によって結果が変化する可能性が考えられているが、まだ詳細な法則は確定していない。
三体の石像
石室から得られた未知の装置。
亀裂石を入れると一定時間ポータルが開く。使用後は黒く変色し、徐々に元の色へ戻っているため、再使用可能な装置である可能性がある。
No.18「亀裂生成器」
ビョルンが既知のナンバーズとして思い出したアイテム。
亀裂石を複数消費して亀裂を生成する。今回の石像と似た性質があるものの、両者が同一系統の仕組みかどうかは不明。
秘密のナンバーズ
レイヴンが名付けた、番号を持たないナンバーズアイテムの仮称。
謎の王冠は既知の1~9999番に存在しないにもかかわらず、解析上はナンバーズと同じ性質を持っていた。
謎の王冠
今回レイヴンが調査した秘密のナンバーズ。
確認された能力は、有害な精神系効果への免疫と神聖力への免疫。
神聖力を完全に遮断するため、敵の攻撃だけでなく味方の回復や祝福まで受けられなくなる。
第606話まとめ|軍団長の仕事は「自分で戦うこと」だけではない
第606話は大規模戦闘が中心の回ではない。
それでも地下1階攻略においては、非常に重要な転換点だった。
ビョルンは軍団長となり、遠征隊を職種ごとに整理し、責任者を置き、専門家へ仕事を任せる体制を作った。
石像の性質。
亀裂石とポータルの関係。
ソウルイーターのエッセンス。
番号のない「秘密のナンバーズ」。
地下1階の謎はむしろ増えている。
だが同時に、ビョルン側もそれを調べ、分類し、管理する組織へ変わり始めた。
前話で得たのは軍団長という肩書きだった。
今回描かれたのは、その肩書きを実際に使い始めたビョルンである。
そして最後に残るのは、やはり彼らしい好奇心だった。
「……試してみるか?」
未知だから危険。
しかし未知だからこそ、仕組みを理解しなければならない。
第606話は、ビョルンが軍団長として完成した回ではない。
探索者として培ってきた「役割分担・検証・構築」の思考を、数百人規模の組織へ拡張し始めた回だと言える。
