『転生したらバーバリアンになった』小説版・第538話ロングあらすじ【初心者向け・保存版】

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Surviving the Game as a Barbarian | Chapter: 538 | MVLEMPYR
Garpas's Necklace. A Numbered Item I'd obtained at my first noble banquet, along with the nickname "Knight Crusher." But...

【第538話】虹が示す新たな秘密!10億相当の魔石とガルパスのネックレス|『転生したらバーバリアンだった』あらすじ&考察

前話の最後、ビョルン・ヤンデルはNo.7777「ガルパスのネックレス」を使う決断を下した。

この番号付きアイテムは、最初の貴族宴会で入手したものだが、長い間使えずにいた。

理由は単純。

莫大な資金が必要だからだ。

しかし最近の魔石収入を考えれば、あと1~2か月ほどで目標に届く可能性がある。

しかもビョルン自身、この強化は聖水(Essence)を一つ追加する以上の効果が期待できると見ていた。

つまり今必要なのは、新たな聖水ではない。

大量の魔石だ。

そして魔石について考えていた時、ビョルンはこれまで見逃していた奇妙な点に気づく。

巨人島から魔石が消えていた理由

ビョルンはワイテ・ヘックスを呼び、雨季初日の巨人島について確認する。

当時の島には大量の怪物が集まり、互いに殺し合っていたという。

それなら当然、大量の魔石が残っているはずだ。

だが、ビョルンたちが後から巨人島へ到着した時、魔石はほとんど残っていなかった。

「おかしくないか?」

言われてみれば確かに不自然だった。

さらに考えれば、海も同じだ。

雨季の間、無数の怪物が海へ落ちて死んでいる。

もし魔石がそのまま残るなら、海底には長年分の魔石が山のように積もっているはず。

しかし、そんなものは見当たらない。

ならば魔石は、どこかへ消えている。

銀色の海は魔石を溶かす

ビョルンが魔術師たちへ相談すると、彼らは一気に興味を示した。

中には実際に海へ潜ろうとする者までいる。

そこでベルシルが、もっと簡単な方法を提案する。

自分たちの魔石を海へ沈めればいい。

魔石を紐につけて銀色の海へ入れ、魔術で変化を観測する。

すると――。

「……消えました。」

魔石は海水の中で溶けていた。

これなら海底に魔石が残らない理由は説明できる。

ただし新たな疑問が生まれる。

溶けた魔石の魔力はどこへ行ったのか。

海水から高い魔力密度が確認できるわけでもない。

魔術師たちは議論を始めるが、ビョルンは難しい話を聞いているうちに頭が痛くなり、その場を離れる。

細かい分析は専門家へ任せればいい。

すべてを自分で処理する必要がなくなったことも、現在のビョルンたちの強みだろう。

雨季7日目――ついに怪物の雨が止まる

雨季7日目。

空から落ちてくる怪物の数が急激に減り、23時50分頃には完全に姿を消した。

ビョルンは時計との約10分のズレを気にするが、念のため結界は解除しない。

最後の一匹が落ちてきて船を壊せば、それまでの苦労が台無しになる。

そして0時。

雨季は正式に終わった。

ビョルンの指示で結界を解除すると、長く閉じ込められていたような感覚から解放される。

その時、エルウィンが遠くを指さした。

「見て! あそこ!」

そこにあったのは、鮮やかな七色の光だった。

普通ではない「虹」

赤、橙、黄、緑、青、藍、紫。

色だけなら虹だ。

しかし形がおかしい。

普通の虹は弧を描く。

ところが今回の虹は、地上から空へ向かって真っすぐ伸びる光の柱だった。

ビョルンには、ゲームで隠しエリアの場所を知らせるエフェクトのように見えた。

出現したタイミングも不自然だ。

雨季終了直後。

海上。

そして垂直の光。

ビョルンはすぐにアウエンへ指示する。

「虹の位置を記録しろ。」

方向は確認できた。

しかし距離は分からない。

そして約5分後、虹は完全に消えてしまった。

明らかに何か重要な現象だ。

それでもビョルンは、すぐに虹を追わなかった。

巨人島や樹木島の探索は残っている。

図書館へも行かなければならない。

何より今は戦力強化が優先だ。

虹の位置は記録した。

ならば後から調べればいい。

前話のミライエル戦と同じく、ビョルンは未知の大当たりより、今必要な確実な成長を優先した。

巨人島に残されていた大量の魔石

一行は予定通り巨人島へ向かう。

約3時間後。

浜辺を見た探索者たちは言葉を失った。

「……魔石。」

大量の魔石が残っていた。

今回は雨季終了直後だったため、まだ消えずに残っていたのだ。

人間島ほど密集してはいない。

しかし巨人島そのものが非常に広い。

島全体に同じような魔石があるなら、その総額は相当なものになる。

ビョルンの頭に浮かぶのは、もちろんガルパスのネックレス。

全部回収できれば、一気に目標へ近づける。

一行はすぐに魔石集めを開始した。

雨季を生き残った4等級以上の怪物

もちろん、ただ拾えばいいわけではない。

巨人島には、雨季を生き残った怪物が多数残っている。

大量の怪物同士が殺し合った結果、弱い個体はすでに死んでいる。

そのため、生き残っている怪物の多くは4等級以上

さらに珍しい聖水構築を持つ個体までいる。

そんな状況で、前話から大きく戦力を伸ばした人物がいた。

ムル・アルミンだ。

ムル・アルミンの呪い構築

ムルは呪い特化型のネクロマンサー。

《過敏な皮膚》で対象の被ダメージを増やし、《永続的弱体化》で身体能力を下げながら呪いの効果まで増幅する。

さらに召喚体も、

《魂吸収》でMPを奪う。

《腐食の猟犬》で抵抗力を下げる。

《亡霊爆弾》で自爆しながら呪いを重ねる。

という徹底した弱体化構築だった。

弱い怪物なら、呪いを積む前に倒した方が早い。

しかし耐久力のある強敵ほど、ムルの能力は輝く。

戦闘時間が長くなるほど敵は弱くなり、味方の攻撃が通りやすくなる。

そして前話で与えられたハーピーの2等級聖水が、この構築を一気に完成させた。

《母鳥》がムルを5倍強くした理由

ハーピーの聖水が持つ重要な能力が、

《母鳥》

召喚体を解除すると、消費した魂力の80%が返還され、対応する召喚スキルの再使用時間も80%短縮される。

つまり、

召喚。

攻撃。

解除。

資源回収。

再召喚。

という循環を高速で回せる。

ムルは《亡霊爆弾》を何度も召喚し、敵へ呪いを重ねていく。

爆発そのものの威力は高くない。

だが《過敏な皮膚》《永続的弱体化》《腐食の猟犬》などと組み合わさることで、敵は急速に弱体化する。

ビョルンも、

優秀なデバッファーがいるだけで戦闘がかなり楽になる

と実感する。

彼の評価では、ムルは以前より少なくとも5倍ほど強くなっていた。

なぜ聖水一つでそこまで変わるのか。

答えは、単純な能力追加ではないからだ。

《母鳥》はムルがすでに持っている複数の召喚スキルを同時に強化する。

召喚回数が増えれば、呪いの付与回数も増える。

呪いが増えれば、他の弱体化能力との相乗効果もさらに高まる。

つまり高等級聖水は、

足し算ではなく、構築全体への掛け算として働く。

前話でビョルンがムルへ聖水を与えた判断が、ここで正しかったことが証明された。

ムルの態度に残る違和感

戦闘後、ビョルンはムルを褒める。

「よくやった、ムル。」

しかしムルは以前以上に丁寧な態度を取っていた。

前話では、ビョルンから「もう仲間だ」と言われている。

普通なら距離が縮まってもよさそうだ。

ビョルンは、2等級聖水を受け取ったことで大きな借りを感じているのではないかと考える。

ただし前話では、ムルが何かを決意したような描写もあった。

恩義。

忠誠。

正式な同行。

どれにつながるのかはまだ分からない。

今後の伏線として注目したい部分だ。

地上の魔石にも「期限」があった

一行は巨人島で魔石を集め続ける。

一日。

二日。

三日。

そして雨季終了から3日目。

異変が起きた。

「魔石が……消えています。」

地面に残っていた魔石が、まるで腐敗する食べ物のように崩れ始めた。

銀色の海だけではない。

地上の魔石にも期限があった。

魔術師が調べると、確かに魔力は失われている。

しかし、その魔力がどこへ行ったのかは分からない。

海では溶ける。

陸では数日後に崩壊する。

どちらの場合も、魔力の行方は追跡できない。

この階層には、魔石を永久に残さないための何らかの仕組みがあるように見える。

魔石は世界側に「回収」されている?

ゲームとして考えれば、これは分かりやすい。

倒した怪物が落としたアイテムを永久に残せば、世界中がドロップアイテムで埋め尽くされてしまう。

だから一定時間で消える。

今回の魔石も、それに似ている。

ゲームでは単なるシステム処理だったものが、この世界では、

海で溶ける。

陸で崩壊する。

という自然法則として存在しているのかもしれない。

もちろん、まだ仮説にすぎない。

しかしこれなら、以前の巨人島に魔石がなかった理由も説明できる。

前回は時間が経ちすぎていた。

今回は雨季終了直後に戻ったため、消滅する前に回収できたのだ。

ついに約10億相当の魔石を確保

魔石が消え始めたのは痛い。

もっと早ければ、さらに多く回収できただろう。

それでも一行は、すでに十分な量を確保していた。

ビョルンがベルシルへ確認すると、関所での交換レート換算で、

約10億。

ついに大きな節目へ到達した。

ただし、これはガルパスのネックレスの強化が終わったという意味ではない。

ようやく本格的に使い始められる段階。

つまり10億は、

ゴールではなくスタートライン。

長年持っていたにもかかわらず使えなかった番号付きアイテムへ、ようやく本格的に資金を投入できる。

「魔石を稼ぐ=強くなる」という新しい成長ルート

ガルパスのネックレスが本格始動すれば、ビョルンの成長方法そのものが変わる。

これまで大幅に強くなるには、

高等級怪物を倒す。

欲しい聖水を手に入れる。

危険な亀裂へ入る。

番号付きアイテムを狙う。

といった方法が中心だった。

しかしガルパスのネックレスでは、魔石という汎用的な資源を直接強化へ変換できる。

つまり、

金を稼ぐことそのものが強くなることにつながる。

これは今のビョルンと非常に相性がいい。

彼はすでに一人の探索者ではない。

大人数を率い、高等級怪物を効率的に倒し、雨季のような特殊な状況では莫大な魔石を確保できる。

以前は使えなかったガルパスのネックレスを今使えるようになったのは、単に金が増えたからではない。

ビョルンの経済力そのものが、番号付きアイテムを運用できる段階まで成長したからだ。

虹は次の隠しエリアを示しているのか

今回もう一つ残った大きな伏線が、あの虹だ。

雨季終了直後。

海上。

垂直に伸びる七色の光。

約5分で消滅。

方向は確認できた。

距離は不明。

ここまで条件が限定されているなら、普通の自然現象とは考えにくい。

ビョルンがゲームの「隠しエリアを示すエフェクト」を連想したことも重要だ。

ただし、今回すぐに追わなかった判断は正しい。

場所は記録済み。

先に強くなる。

その後で未知へ挑めばいい。

前話のミライエル戦から続く、現在のビョルンらしい考え方だ。

まとめ

第538話「虹(5)」では、雨季が終わったことで探索が次の段階へ進んだ。

  • 銀色の海は魔石を溶かす
  • 陸上の魔石も数日で消滅する
  • 雨季終了直後に謎の垂直な虹が出現
  • ビョルンは虹を追わず、確実な戦力強化を優先
  • ムルの2等級聖水《母鳥》が呪い構築と完全に噛み合う
  • 巨人島で約10億相当の魔石を確保
  • ガルパスのネックレスを本格的に使う準備が整う

今回の重要点は、

未知へ飛び込む前に、確実に強くなる。

というビョルンの選択だろう。

前話ではミライエルを前に撤退するしかなかった。

しかし今回は、その敗走を次の成長へつなげるための資源を手に入れた。

虹の先には何があるのか。

魔石は本当はどこへ消えているのか。

そしてガルパスのネックレスは、ビョルンをどこまで強くするのか。

雨季は終わった。

だが、新しい探索はここから始まろうとしている。

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