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【第539話】15億魔石を賭けたガチャ!No.3「イージス・バリア」出現|『転生したらバーバリアンだった』あらすじ&考察
第二雨季が終わって3日。
遠征74日目を迎えたビョルン・ヤンデルたちは、巨人島で約10億、それ以前の分を合わせて約16億相当の魔石を確保していた。
前話でビョルンが使うと決めたNo.7777「ガルパスのネックレス」。
ついに、本格運用するだけの資金が揃ったのだ。
ただし、この番号付きアイテムは普通の装備ではない。
大量の魔石を投入し、ランダムに生成される候補からアイテムを選ぶ。
つまり、魔石を使ったガチャである。
そして今回ビョルンが狙うのは中途半端な当たりではない。
約15億級の資産を投入し、最上位の番号付きアイテムを狙う大勝負だった。
「今日は何もしない」――遠征74日目の休息
ビョルンは疲労した探索者たちを、巨人島の奥地にある洞窟へ戻す。
「今日は何もしない! 全員休め!」
雨季、ミライエルとの撤退戦、その後の高等級怪物との戦闘と魔石回収。
一行には休息が必要だった。
この洞窟は内陸深くにあり、なぜか怪物も近寄らない。
混乱の中でこの安全地帯を見つけられたこと自体、かなり幸運だった。
そしてこれから自分が「運」に大きく左右されるガチャへ挑むことを考えたビョルンは、自分自身の人生を振り返り始める。
ビョルンは本当に運が悪かったのか
ビョルンは長い間、自分を運の悪い人間だと思っていた。
命懸けの迷宮探索。
予想外の強敵。
異常事態。
普通なら遭遇しないような危険に何度も巻き込まれている。
しかし見方を変えれば、そのすべてを生き延びてきたとも言える。
そして何より大きかったのが仲間との出会いだった。
エルウィン。
アイナル。
レイヴン。
ヒクロド。
ミーシャ・カルシュタイン。
ロトミラー。
ドゥワルキー。
何も持っていなかった頃から出会い、共に生き抜いてきた仲間たち。
不運な出来事だけを見るのではなく、彼らと出会えたことまで含めれば、自分はむしろ恵まれていたのではないか。
そこでビョルンは結論を出す。
「俺は運がいい。」
これから15億級の魔石を使う以上、「自分は不運だ」と思ったままでは耐えられない。
必要なのは疑いではなく確信。
自分は幸運。
未来は明るい。
そう自己暗示をかけた結果、洞窟の中なのに「風が気持ちいい」「日差しが暖かい」と言い始め、仲間たちから本気で心配される。
それでもビョルンは気にせず、最初の魔石をガルパスのネックレスへ投入した。
No.7777「ガルパスのネックレス」始動
魔石が吸収され、最初に表示されたのは――。
石パン。
ガルパスのネックレスは、魔石を入れるたびにランダムなアイテム候補を表示する。
パン、水、金属、武器、防具、薬品、強化素材。
運が良ければ番号付きアイテムまで出る。
欲しければ受け取り、いらなければさらに魔石を投入して更新する。
ビョルンは当然、石パンを無視する。
次。
また石パン。
さらに次。
また石パン。
5等級以上の魔石を使った場合、石パンの出現率は約4%。
それなのに6連続。
さらに9連続まで伸びる。
先ほどまで「俺は運がいい」と悟っていたビョルンの精神が、早くも試される。
「疑いは毒だ。」
疑念を持てば不運を呼ぶ。
そう自分へ言い聞かせ、感情を殺して魔石を入れ続ける。
やがて鋼鉄のインゴット、鉄剣、ライティウム製胸当てなど、ようやく実用品が出始めた。
ガルパスのネックレスには保証がある
このガチャは完全なランダムではない。
一定量の魔石を投入すると、候補の最低ラインが上がる。
9等級魔石換算で7,777個ほど投入すれば、最低でも実用品が出現する。
そして投入量を増やすほど、より上位の保証帯へ進んでいく。
ここで重要なのは、候補を一度受け取ると積み上げが途切れること。
だからライティウム製胸当て程度で止まるわけにはいかない。
ビョルンが最初から決めているのは、
最終保証まで走り切ること。
そのために巨額の魔石を集めてきた。
最初の番号付きアイテムはハズレ
さらに投入を続け、7,777,777個のラインへ到達。
そこで初めて番号付きアイテムが現れた。
No.9981「漂流者の活力指輪」。
しかしビョルンの評価は低い。
番号付きアイテムだからといって、すべてが大当たりではない。
この指輪の価値はおよそ200万相当。
番号付きアイテムにも明確な格差がある。
当然、ビョルンはさらに先へ進む。
ミスリルすらスルーする
候補は次第に豪華になる。
ワイバーン革鎧。
永続魔法付与巻物。
そして6等級金属のミスリルインゴット。
一つで数千万相当の大当たりだ。
普通なら即座に受け取っていい。
しかしビョルンは困る。
今ここで確定すれば、最終保証までの積み上げが終わる。
ガルパスのネックレスで本当に厄介なのは外れではない。
**途中に現れる「十分すぎる当たり」**なのだ。
それでもビョルンはミスリルを捨てる。
最初から最上位を狙うと決めている以上、方針を変えない。
1億5000万超――ネックレスが壊れ始める
投入量はさらに増え、77,777,777個のラインへ。
金額換算で約1億5550万相当。
ここでネックレスから赤い光が噴き出し、過剰な魔力凝縮によって損傷しているという警告が出る。
つまり、ここから先はNo.7777そのものを失う可能性まである。
それでも候補の質も大幅に上昇する。
そこで現れたのが、
No.535「極寒の盾」。
盾バーバリアン構築で使える優秀な番号付きアイテムだ。
しかもビョルンはミライエル戦で主力盾を壊されたばかり。
それでもスルーする。
さらに、
No.2998「王室近衛隊の印章」。
世界樹の杖。
アークインゴット。
生命の霊薬。
そして、なぜかもう一つのNo.7777「ガルパスのネックレス」。
普通なら大当たりの品々が次々と現れる。
しかし今回のビョルンにとっては、すべて途中経過だった。
約15億――最終保証へ
魔石の投入額はついに約15億級へ。
終盤になって再び石パンが連発し、ビョルンの精神はさらに不安定になる。
悪い前兆ではないか。
むしろ悪運を先に消費しているだけなのか。
普段なら鼻で笑いそうな験担ぎまで考え始める。
それでも最後の魔石を投入。
ネックレスが強烈な光を放つ。
「最大魔石吸収量に到達しました。」
さらに、いつ壊れてもおかしくないという警告。
そして最終保証では、
No.1~No.35
の最上位番号付きアイテムだけが候補になる。
これこそ、ビョルンが15億を投入した理由だった。
No.35「深淵の熊手」地獄
最初に現れたのは、
No.35「深淵の熊手」。
一対の爪型武器で、アメリアとの相性も良い。
一般的には十分すぎる大当たり。
しかし約15億を使って最終保証帯まで来たビョルンからすれば、No.35では物足りない。
そこで更新。
またNo.35。
もう一度。
またNo.35。
何度入れても、
No.35「深淵の熊手」。
ネックレスには破壊警告が出ている。
つまり一度更新するたび、最上位候補を捨てるだけでなく、No.7777そのものを失う危険まで負っている。
それでもビョルンは続ける。
4回。
5回。
6回。
No.35。
ついには、
「壊れているんじゃないか?」
と疑い始める。
合理主義者だったビョルンは、完全にオカルトへ飲み込まれていた。
「俺は運がいい」が悲痛な自己暗示に
仲間から顔色を心配されても、ビョルンは言う。
「大丈夫だ。俺は運がいい。」
ガチャ開始前とは意味が違う。
最初は人生を前向きに捉え直した言葉だった。
今は自分の精神を守るための呪文に近い。
それでもNo.35は続く。
そしてついに、自分で魔石を入れることを諦めた。
最後の切り札はアイナル
ビョルンが呼んだのは、アイナル・フレネル。
妙なところで幸運を発揮するバーバリアンだ。
当の本人は、ビョルンが15億と精神を削っている横で、のんびり干し肉を食べていた。
ビョルンは頼む。
「魔石を一つ入れてくれないか?」
アイナルは大喜び。
何のプレッシャーもなく、魔石を投入する。
すると――。
No.3「イージス・バリア」。
ビョルンが何度やってもNo.35だったのに、アイナルは一発でNo.3。
最上位保証帯でも、ほぼ頂点の番号付きアイテムだった。
そしてビョルンは悟る。
最初からアイナルにやらせればよかった。
15億を使う価値はあったのか
ガルパスのネックレスへ15億級の魔石を投入する行為は、一見すると極端なギャンブルに見える。
しかし完全な運任せではない。
投入額が増えるほど保証帯が上昇し、最終的にはNo.1~No.35まで絞られる。
重要なのは、このクラスの番号付きアイテムは「金があれば市場で買える」とは限らないこと。
所有者が売らない。
国家や大クランが保有する。
そもそも市場へ出ない。
つまりガルパスのネックレスで買っているのは商品そのものではなく、
最上位番号付きアイテムへアクセスする機会
なのである。
途中の当たりを捨てた判断
ミスリル。
極寒の盾。
世界樹の杖。
生命の霊薬。
どれも十分な利益になる。
それでもビョルンは最終保証まで進んだ。
最初からそこへ行くと決めていたからだ。
途中の候補ごとに「これなら取るか」と判断していたら、戦略そのものが崩れる。
つまりビョルンは高価な品を無意味に捨てたのではない。
最初に決めた投資方針を守った。
行動自体はかなり合理的だった。
ただし、その途中で精神は完全に崩れかけていた。
そこが今回の面白さでもある。
アイナルは本当に運がいいのか
ビョルンが何度引いてもNo.35。
アイナルは一発でNo.3。
ここまで極端だと、アイナルには本当に何らかの「幸運」があるのではないかと思いたくなる。
ただし、今回だけでは特殊能力と断定することはできない。
単なるギャグ演出という可能性もある。
それでも、
「俺は運がいい」と散々自己暗示をしていたビョルンの横で、何も考えていないアイナルが最高クラスを引く。
この構図は非常に面白い。
No.3「イージス・バリア」と今後
今回の原文では、No.3「イージス・バリア」の詳しい能力はまだ明かされていない。
ただし名前から、防御系の番号付きアイテムである可能性は気になる。
直前には、ミライエルの《帰還》によってビョルンの盾が破壊されている。
その後に大量の魔石を集め、そしてNo.3が出現。
流れとしては、
防御不足を痛感する
→ 魔石を集める
→ 最上位級の防御候補が現れる
となっている。
さらに章題は「緑翠の槍(1)」。
前々話でビョルンを苦しめたミライエルの武器が「緑翠の槍」だったことを考えれば、今回の強化が再戦へつながる可能性も気になるところだ。
まとめ
第539話「緑翠の槍(1)」では、No.7777「ガルパスのネックレス」がついに本格始動した。
ビョルンは約15億級の魔石を投入し、途中の高価な候補をすべて捨てながら最終保証帯へ到達。
しかし何度更新してもNo.35「深淵の熊手」しか出ず、「俺は運がいい」という自己暗示も崩壊寸前になる。
そして最後にアイナルへ任せたところ、
No.3「イージス・バリア」
が一発で出現した。
今回の重要点は、魔石という資産を、
通常では入手困難な最上位番号付きアイテムへ変換できる成長ルート
が本格的に開いたことだろう。
そしてもう一つ。
自分でどうにもならないなら、向いている仲間に任せればいい。
No.3「イージス・バリア」の能力は何なのか。
本当にこの候補を確定するのか。
そして「緑翠の槍」へどうつながっていくのか。
15億級のガチャは、ついに最高クラスの大当たりへ到達した。
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