『転生したらバーバリアンになった』小説版・第523話ロングあらすじ【初心者向け・保存版】

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Surviving the Game as a Barbarian | Chapter: 523 | MVLEMPYR
Two ships cut through the shimmering silver waves. Swaaaaaaaaaa. Our ship led the way, followed by the Armin Exploration...

【徹底解説】巨人島へ向かう海で襲撃発生!逃げた巨人が仲間を呼ぶ衝撃展開|『転生したらバーバリアンだった』第523話あらすじ&考察

巨大樹島での戦いを終えたビョルン一行は、地下一階から脱出する手がかりを求め、新たな島へ向けて航海を開始した。

今回の目的地は、六氏族の探索者が共同体の掲示板を通じて救援を求めていた島である。

救助そのものにも意味はあるが、ビョルンが重視したのは戦力の確保だった。

巨大樹島ではすでに四等級魔物が出現している。さらに奥へ進めば、三等級や二等級、場合によっては一等級に匹敵する敵が現れても不思議ではない。

少人数だけで地下一階を突破するのは、もはや現実的ではなかった。

救助を待つ探索者にとって最優先なのは生存と都市への帰還である。ビョルンに命を救われれば、その後の攻略へ協力する可能性も高い。

救助と戦力増強を同時に実現する、合理的な目的地選びだった。

戦士から指揮官へ変わるビョルン

ビョルン一行の船を先頭に、アルミン探索隊の船が後方を進む。

目的地までは、およそ九時間。

ビョルンは航海中も、新たな仲間が加わった場合の隊列や役割分担を考え続けていた。

誰を前衛へ配置するか。

遠距離攻撃役は足りているか。

大型魔物が複数現れた場合、どのように攻撃を分散させるか。

以前のビョルンは、自分がどの聖水(Essence)を取り込み、どの能力を組み合わせるかを中心に考えていた。

しかし今は、一人の強さだけでは足りない。

探索者、船、食料、魔石、回復手段、支援魔法まで含め、部隊全体を一つの構築として考えている。

ビョルンはすでに、単なる強力な戦士ではない。多人数の命と資源を管理する遠征隊の指揮官へ変わりつつあった。

アルミン探索隊の船を襲う巨大な手

航海開始から三時間ほど経過した頃、見張り台にいたエルウィンが異変を発見する。

後方を進んでいたアルミン探索隊の船が、海中へ引きずり込まれ始めたのだ。

船の下には、巨大な手のようなものが存在していた。

その大きさは、以前雨季に遭遇した巨人と同程度だった。

「ものすごく大きいです!」

巨大な手は、半分ほど沈んだ船体を海中から持ち上げ始める。

海上戦では、船の損傷がそのまま全滅につながる。

陸上なら隊列を組み直すこともできるが、船を沈められれば探索者たちは海へ投げ出される。重い装備を身につけた者は、泳ぐことすら難しい。

しかも敵は海中に隠れており、位置も全貌も分からない。

ビョルンはすぐに船を反転させ、エルウィンへ援護射撃を命じた。

完全に状況を把握してからでは遅い。未知の相手であっても、まず味方を救うために動く。

死線を越えてきたビョルンの判断力が表れた場面である。

エルウィンの一矢が船を救う

巨人は、アルミン探索隊の船を空中へ持ち上げた。

このまま投げられれば、船体が破壊される可能性が高い。

エルウィンは《集中射撃(Focused Fire)》を発動し、矢へ力を集める。

本来なら十分に力を溜めたいところだが、時間はない。巨人が船を投げる前に攻撃しなければならなかった。

放たれた矢は、光の軌跡を残しながら巨大な手首を貫いた。

海中から凄まじい咆哮が響き、巨人は船を手放す。

船体は大きく傾きながら海面へ落下したものの、沈没は免れた。

エルウィンの一撃は、巨人を倒すためではなく、船を持ち上げる動作を止めるための攻撃だった。

大型魔物との戦いでは、必ずしも討伐だけが正解ではない。

敵の動作を中断させる。

標的を変更させる。

味方が逃げる時間を作る。

エルウィンは遠距離攻撃役として、最も必要な仕事を果たした。

《超越》と《巨体化》で海中へ突入

一撃を受けたからといって、巨人がそのまま退くとは考えにくい。

再び船を狙われれば、今度こそ沈められる可能性がある。

そこでビョルンは、自ら海へ飛び込んだ。

敵を船から引き離し、自分へ標的を向けるためである。

海面へ落下する直前、ビョルンは《超越(Transcendence)》と《巨体化(Gigantification)》を発動する。

巨大化した肉体が海面へ激突し、砲弾を撃ち込んだような水柱が立ち上がった。

一見すると無謀な飛び込み方だが、ビョルンは巨大化した肉体の重量を利用し、最短時間で海底へ到達しようとしていた。

敵を一秒でも早く船から引き離すための、荒々しくも合理的な突入だった。

銀色の海は水ではない

海中でビョルンを包んだのは、青い海水ではなく、銀色に輝く液体だった。

水に似た性質を持つものの、厳密には水ではない。

そのため、水属性との適性を利用するビョルンの能力も機能しなかった。

この事実からも、地下一階の環境が地上の自然をそのまま再現したものではないことが分かる。

海に見えても海水とは限らない。

森に見えても、通常の植物で構成されているとは限らない。

見た目だけを信じて戦術を組み立てれば、能力が使えないという想定外の事態に陥る。

未知の階層では、既存知識を利用しながらも、その知識が通用しない可能性を常に考える必要がある。

ベルシルは光球を沈めて海中を照らし、さらに七等級魔法《酸素供給(Oxygen Tank)》を使用した。

この魔法によって、ビョルンは海底でも呼吸を続けられる。

直接敵へ攻撃する魔法ではないが、これがなければ海中戦そのものが成立しない。

地下一階では、火力だけでなく環境へ対応する支援能力の重要性が増している。

明らかになった巨人の異形

海底へ到達したビョルンは、初めて巨人の全貌を確認する。

体形は人間に近い。

二本の腕と脚を持ち、長い首の上に頭部がある。

しかし皮膚は腫れ物や腐敗したような瘤に覆われ、その表面には蛆虫のようなものが蠢いていた。

顔には目も鼻もなく、鋭い牙が並ぶ巨大な口だけが存在する。

どの感覚で獲物を認識しているのかさえ分からない、不気味な魔物だった。

《超越》と《巨体化》を使ったビョルンでさえ、巨人の太腿ほどの高さしかない。

それほどの体格差がありながら、ビョルンは迷わず巨人へ接近する。

狙ったのはアキレス腱だった。

大型魔物の脚を損傷させれば、移動速度を落とし、船への接近を防げる可能性がある。

しかし、戦槌による強化攻撃を受けても巨人はほとんど動じない。

三等級魔物らしい高い耐久力を備えていた。

ただし、ビョルンの本当の目的は巨人を倒すことではない。

攻撃によって船から注意を逸らし、自分を標的にさせることだった。

その狙いどおり、巨人は船への興味を失い、ビョルンへ攻撃を開始する。

海中で巨人の一撃を受け止める

巨人の腕は、その体格から想像する以上に速かった。

海中では液体の抵抗によって動きが鈍るため、ビョルンにも回避は不可能だった。

そこで巨大な盾を正面へ構え、攻撃を受け止める。

巨人の手が盾へ叩きつけられ、海底が大きく陥没した。

ビョルンの体は腰まで泥へ埋まったものの、致命的な損傷は受けていない。

純粋な筋力は、物理攻撃に優れる三等級魔物オーガと同程度。

一般的な探索者にとっては十分すぎる怪力だが、ビョルンなら盾で耐えられる範囲だった。

問題は、巨人がまだ見せていない能力である。

老人の資料には《巨体化》を含め、三つの能力しか記録されていなかった。

通常の三等級魔物であれば、さらに複数の能動能力を持っている可能性が高い。

異常な耐久力も、単純な肉体性能ではなく、受動能力によるものかもしれない。

ビョルンは攻撃を受けながらも、敵の能力を冷静に分析していた。

《魂の輪郭》で成立した共闘

巨人がビョルンへ注意を向けたことで、船上の仲間たちは攻撃準備を整える。

ベルシルは四等級探知魔法《魂の輪郭(Soul Outline)》を発動した。

この魔法は、暗闇や水中に隠れた生物の輪郭を浮かび上がらせる。

海面の揺れや屈折がある状況でも、巨人の正確な位置を共有できるようになった。

巨人の輪郭が色付きで浮かび上がると、船上から一斉に攻撃が降り注ぐ。

シャルロットの《螺旋穿孔(Spiral Drill)》。

ムル・アルミンの《永遠の弱体化(Eternal Weakness)》。

さらにアルミン探索隊の投射系スキルや魔法が続いた。

ビョルンが敵の攻撃を引き受け、ベルシルが位置を共有し、後衛が集中攻撃する。

即席の共闘でありながら、役割分担は機能していた。

一方で、この戦いはビョルン一行の弱点も明らかにした。

安定して遠距離攻撃を行える人員が、エルウィンとベルシルへ偏っていることである。

陸上や狭い通路では、ビョルンを中心とする近接構成は強い。

しかし海上では、敵が側面や船底から接近する。盾役一人だけでは、船全体を守れない。

大型魔物と戦うためには、ビョルンが耐えている間に攻撃を重ねられる遠距離火力が必要だった。

巨人が突然逃走

集中攻撃を受けた巨人は苦痛の咆哮を上げた。

ビョルンは、ここから本格的な戦闘が始まると考えていた。

ところが、巨人は突然背を向け、そのまま海底を走って逃げ去ってしまう。

現在のビョルンの脅威度であれば、二等級魔物でさえ簡単には標的を外さない。

体力が減ると逃げる魔物も存在するが、今回の巨人は致命傷を受けていなかった。

ゲーム時代の知識だけでは説明できない行動である。

地下一階へ来てから、ビョルンは既存の常識から外れた現象へ何度も遭遇している。

水ではない海。

資料に記録されていない能力。

そして、通常の敵意管理を無視する逃走。

この階層の魔物は、単なる決められた動きをする敵ではなく、生態や判断力を持って行動している可能性が高かった。

アルミン探索隊を救出

ビョルンが船上へ戻ると、アルミン探索隊の船は大きく損傷していた。

乗員は全員無事だったものの、船を動かすことはできない。

そこでビョルンは、彼らを自分たちの船へ乗せることを決めた。

「こちらの船へ来ればいい。」

危機のなかで迷わず救助を申し出たことで、ビョルンはアルミン探索隊にとって、一時的な協力者から命を預けられる指揮官へ変わっていく。

全員が移ったことで、船の乗員は二十七人となった。

中型船なので乗ることはできるが、長期間の航海を続けるには窮屈である。

さらに六氏族の探索者を救助すれば、一隻では足りなくなる。

人員を増やせば戦力は高まる。

同時に、船、食料、魔石、寝床、装備の保管場所も必要になる。

ビョルンは戦闘力だけでなく、遠征隊を維持する兵站まで考えなければならなくなっていた。

救助によって生まれた信頼

ムル・アルミンはビョルンへ深く頭を下げる。

自分たちだけで航海していれば、全滅していた可能性が高い。

「俺たちは仲間だ。」

ビョルンはそう答えながら、今回の救助によって交渉を有利に進められることも理解していた。

この人情と合理性の両立が、ビョルンらしさである。

利益だけを考えるなら、危険を冒して助ける必要はない。

善意だけで動くなら、相手の分配率を下げることなど考えない。

ビョルンは仲間を助け、その結果として信頼と戦力を得る。

増えた戦力を使って、最終的に全員が都市へ帰還できる可能性を高める。

言葉だけで協力を求めるより、実際に命を救う方が強い信頼につながる。

今回の一件で、アルミン探索隊は以前よりもビョルンの指示へ従いやすくなったはずだ。

逃げた巨人が仲間を連れて戻る

船が再び航海を始めると、見張り台のエルウィンが新たな異変を発見する。

「巨人です! 巨人たちが、こちらへ向かってきます!」

海面から巨大な魚のような頭部を出し、複数の巨人が船へ接近していた。

その数は七体。

しかも《魂の輪郭》によって色付きで浮かんでいる個体が含まれていた。

先ほど海底から逃げた巨人である。

ここで、巨人が逃走した本当の理由が判明する。

戦意を失ったのではない。

仲間を呼びに行ったのだ。

敵の存在を仲間へ知らせ、複数で同じ標的を追跡する。

巨人は単独で動く大型魔物ではなく、群れで戦う社会性を持っている可能性が高い。

これは、ビョルンが探索者を集めて地下一階を攻略しようとしている構図とよく似ている。

ビョルンは少人数では攻略できないと判断し、人を集めている。

巨人もまた、単独では不利だと判断し、仲間を連れて戻ってきた。

魔物側も戦力を集めるのであれば、巨人島の攻略難易度は大きく上昇する。

七体の巨人から即座に撤退

ビョルンは七体の巨人を確認すると、すぐに撤退を決断した。

先ほどは一体の巨人に対し、ビョルンが攻撃を受け止め、船上から複数の探索者が集中攻撃した。

それでも決定的な損傷は与えられていない。

その巨人が七体いる。

ビョルンが一体を引き付けても、残りの六体が船を狙えば守り切れない。

複数の巨人が同時に船を持ち上げれば、頑丈な船体でも耐えられないだろう。

さらに、巨人が持つ能力の全貌も判明していない。

七体が同時に未知の能力を使えば、何が起きたか理解する前に船を破壊される可能性がある。

「機関へ魔石を投入しろ!」

ビョルンはアウイェンへ、機関を過負荷状態にして船の速度を限界まで上げるよう命じる。

魔石や機関を消耗してでも、今は逃げるべきだと判断したのだ。

目の前の巨人を倒すことが、本来の目的ではない。

地下一階から脱出する手がかりを集め、都市へ帰還することが目的である。

ここで船を失えば、戦闘に勝っても攻略は続けられない。

撤退は敗北ではなく、次の勝利へつなげる選択だった。

巨人の聖水は盾役に適しているのか

ビョルンは戦闘中、巨人の受動能力が盾役向けであることを期待していた。

巨人は高い耐久力を持ち、ビョルンの強化攻撃を脚へ受けても、ほとんど体勢を崩さなかった。

もしこの耐久力が受動能力によるものなら、物理防御、ノックバック耐性、部位破壊耐性など、ビョルンの構築と相性のよい能力である可能性がある。

ただし、巨人の本質が単純な防御力とは限らない。

仲間を呼ぶ能力。

同種同士で位置を共有する能力。

群れの数によって強化される能力。

腐敗した皮膚や寄生虫を利用する状態異常能力。

このような群体運用を前提とした能力なら、一人で敵を引き付けるビョルンとは噛み合わない可能性もある。

聖水は、強力であれば何でもよいわけではない。

既存の能力と組み合わせ、自分の役割を強化できることが重要である。

巨人の能力が盾役向けなのか、群れで使って初めて効果を発揮するのか。

今後の戦闘で明らかになる能力構成が、ビョルンの新たな聖水候補を考える材料になるだろう。

地下一階は総合力を試す階層

これまでの経験から、地下一階は強い魔物を倒すだけの階層ではないことが分かる。

図書館では、規則と情報を理解することが重要だった。

巨大樹島では、高所へ進むほど強力な魔物が出現した。

巨人島周辺では、船、水中呼吸、探知、遠距離攻撃が必要になる。

島ごとに異なる環境と攻略条件が設定されており、一つの強力な構築だけですべてを突破することは難しい。

近接戦へ偏った部隊は海中や空中の敵へ対応できない。

火力だけを重視した部隊は、特殊な環境や規則に対応できない。

地下一階が試しているのは、個人の強さではなく、未知の状況へ対応する総合力だと考えられる。

ビョルンが人員を集めているのも、単なる数の確保ではない。

異なる能力を持つ探索者を集め、島ごとの特殊な条件へ対応できる遠征隊を作るためである。

巨人島攻略で必要になる対策

七体の巨人が現れたことで、巨人島へ近づくだけでも群れの縄張りへ侵入する可能性が示された。

今回逃げ切れたとしても、次は最初から複数の巨人が待ち構えているかもしれない。

今後は、巨人が敵を感知できる距離、仲間を呼ぶ条件、群れの規模、活動できる水深などを調べる必要がある。

一体を短時間で倒し、仲間を呼ばせない。

囮を使って群れを別方向へ誘導する。

探知能力で先に巨人の位置を把握する。

複数の船へ戦力を分け、追跡対象を分散させる。

正面から力押しするのではなく、情報と準備によって危険を減らす攻略が求められる。

ただし、巨人がどのように仲間を呼んだのかは断定できない。

特殊能力で位置を共有したのか。

咆哮や何らかの感覚で伝えたのか。

単に生息地へ戻り、仲間を連れてきただけなのか。

仕組みが違えば、必要な対策も変わる。

だからこそ今回は戦わずに生還し、得られた情報を整理することが重要だった。

まとめ

第523話では、巨人島へ向かう航海の途中で、ビョルン一行が巨大な魔物の襲撃を受けた。

アルミン探索隊の船は沈められかけたものの、エルウィンの《集中射撃》と、ビョルンの海中突入によって全員が救出される。

海底で明らかになった巨人は、人型でありながら顔に巨大な口しかなく、皮膚を蛆虫や腫れ物が覆う異形の存在だった。

ビョルンは《超越》と《巨体化》を使って敵の注意を引き付け、ベルシルの《酸素供給》と《魂の輪郭》、アルミン探索隊の遠距離攻撃によって共闘を成立させる。

しかし巨人は、倒される前に海底から逃走した。

その目的は、仲間を呼びに行くことだった。

直後、逃げた個体を含む七体の巨人が現れ、ビョルンは正面戦闘ではなく撤退を選ぶ。

今回の出来事によって、巨人が群れで行動する可能性、ビョルン一行の遠距離火力不足、人数増加に伴う船舶と兵站の問題が明らかになった。

今後の攻略では、ビョルン個人の強さだけでなく、遠距離攻撃、探知、支援、回復、移動、補給を含めた遠征隊全体の構築が必要になる。

次回は七体の巨人から逃げ切れるのか。そして巨人島へ到達するために、ビョルンがどのような攻略方法を組み立てるのかが注目される。

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