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【第530話】レベル8到達と長老の規格外の一撃|『転生したらバーバリアンだった』脱出計画と銀獅子団の謎を考察
雨季という災害を、そのまま経験値稼ぎの場へ変えてしまったビョルンたち。
約300人規模の戦力を集め、空から次々と降ってくる怪物を迎撃するという大規模な強化作戦は、早くも大きな成果を生み始める。
ビョルンがついにレベル8へ到達したのだ。
通常なら何年もかかる壁を、予想をはるかに上回る速度で突破した。
さらに大量の聖水を獲得し、仲間たちの戦力も急速に伸びていく。
だが今回は、単純な成長回ではない。
雨季の最中、長老コルネリウス・ブルグリッドが規格外の力を見せる。
そして最後には、死んだと思われていた銀獅子団につながる一本の短剣が、人間島の村から発見される。
ビョルンたちは確実に強くなった。
しかし同時に、長老という存在がどれほど危険なのかも見え始めた回だった。
ビョルン、ついにレベル8へ
探索者にとってレベルアップとは、単純に数字が一つ増えることではない。
魂そのものが一段階進化するような感覚だ。
満腹になったようだと表現する者もいれば、大きな満足感に包まれる感覚だと言う者もいる。
だが結局、誰もが「言葉ではうまく説明できない」という結論に行き着く。
外から何かが身体の奥へ染み込み、自分という存在そのものが濃くなる。
雨季の戦場でその感覚を味わったビョルンは、自分がレベル8へ到達したことを理解した。
「ベヘル――ラァァァァァ!!」
雄叫びを上げながらも、内心では驚いていた。
早すぎる。
ビョルン自身、地下1階へ入る前にはレベル8まで最低でも一年程度はかかると考えていた。
しかしギルドの統計では、レベル7からレベル8へ上がるまでの平均は約6年。
しかもこれは、実際にレベル8まで生き残った探索者だけを対象にした数字だ。
途中で引退した者や、探索中に死亡した者まで含めれば、本来はさらに険しい壁なのだろう。
それを考えると、ビョルンの成長速度は明らかに異常だった。
理由はある。
普通の探索者なら避ける危険地帯へ入り、格上の怪物と戦い続けている。
今回に至っては、通常なら裂け目や隠しフィールドでしか遭遇しにくい怪物まで大量に降ってくる。
危険度が高い。
その代わり、得られる経験も大きい。
ビョルンはその危険を、ゲーム知識と戦術で可能な限り利益へ変えてきた。
そしてレベル8到達によって、さらに重要な変化が生まれる。
新たに二つの聖水を吸収できるようになった。
今後の構築を大きく変えられる余白だ。
だが、じっくり考えるのは後でいい。
雨季はまだ終わっていない。
ビョルンは目の前のオーク戦士へハンマーを振り下ろし、再び戦闘へ意識を戻した。
雨季開始からわずか30分
雨季が始まって、まだ30分ほどしか経っていない。
それでも巨大な傘状の結界の下では、探索者と村の戦士たちがすでに疲労を見せ始めていた。
敵が途切れない。
一体倒せば次が落ちてくる。
しかも、何が降ってくるのか分からない。
小型の怪物。
獣型。
魔法を使う怪物。
巨体を持つ怪物。
通常の狩場と違い、敵の種類まで一定ではない。
そんな中で、探索者たちが特に注意しているものがあった。
聖水だ。
怪物を倒して聖水が落ちれば、戦闘中であっても見逃すことはできない。
何の怪物から落ちたのか。
等級はいくつなのか。
魔術師が試験管を持って回収へ走り、その周囲を探索者と村の戦士が守る。
雨季では、敵を倒すだけでは足りない。
消えてしまう聖水を確保しながら戦線も維持しなければならない。
一方、地面に散乱する魔石は後回しだった。
魔石は消えない。
雨季が終わってから拾えばいい。
普段なら金そのものとして真っ先に回収する魔石を、今は踏まないよう避けながら戦う。
それほど雨季の戦果は多かった。
結界に落ちてきた巨大な怪物
突然、結界全体を揺らすほどの衝撃が走った。
巨大な何かが落ちてきたのだ。
ビョルンが上を見ると、結界越しに巨大な顔がこちらを見下ろしていた。
ヒッパーマチャント。
これまで降ってきた怪物とは重量が違う。
結界の耐久度は、一気に30%以下まで低下した。
この巨大な結界は雨季攻略の生命線だ。
空から降ってくる怪物を直接受け止め、その下に安全に近い戦闘空間を作っている。
もし壊れれば、怪物の雨がそのまま探索者たちへ降り注ぐ。
戦術そのものが崩壊する。
「村へ戻って立て直すべきです!」
当然の意見だった。
しかしビョルンは退かない。
「持ち場を離れるな!」
ではどうするのか。
答えは単純だった。
結界の上に乗った巨人を、自分でどかす。
怪物の雨の中へ飛び出すビョルン
ビョルンは一人、結界の外へ出た。
頭。
肩。
背中。
腰。
空から怪物が直接、巨大化したビョルンの身体へ叩きつけられる。
だが今のビョルンは、それを耐えるどころか、衝突した怪物のほうを消滅させていく。
まるで身体そのものが巨大な壁になったような光景だった。
ビョルン自身も思わず、反射100%のようだと考える。
それでも無造作には歩かない。
足元には貴重な聖水が落ちている。
怪物の雨を身体で受けながら、聖水を踏まないよう進んでいく。
そして大きく跳躍。
結界の上へ降り立った。
下にいる探索者たちがざわめく。
ビョルンはそのままヒッパーマチャントへ近づき、両手で髪をつかんだ。
巨人を力ずくで引きずり落とす
真正面から巨人の重量すべてに逆らう必要はない。
結界は巨大な傘のように傾斜している。
ビョルンの狙いは、その斜面を利用することだった。
髪を引く。
ヒッパーマチャントが慌てて暴れる。
しかし巨体で暴れるほど、傾斜した結界では重心が崩れる。
必要なのは持ち上げることではない。
最初のバランスを崩してしまえば、あとは巨人自身の重量が味方になる。
やがて足元が滑る。
巨体が傾く。
そしてヒッパーマチャントは斜面を転がり、そのまま地上へ落下した。
ビョルンの目的は達成された。
結界からどかせばいい。
わざわざ正面から倒す必要はない。
ここにも、ステータスだけで殴り合うのではなく、地形と敵の重心を利用するビョルンらしい戦い方が出ている。
巨人がビョルンから逃げ出す
地面へ落ちたヒッパーマチャントは、それでも死ななかった。
怒ったように声を上げる。
ビョルンも負けじと咆哮を返す。
すると意外なことに、巨人が後退し始めた。
「巨人が逃げている!」
結界から引きずり落とされ、正面から威圧され、さらに鼻をハンマーで殴られる。
攻撃そのものは致命傷になっていなかった。
それでもヒッパーマチャントは完全に戦意を失ったようだった。
背を向けて逃走する。
目的は結界を守ることだったため、ビョルンとしても無理に追う必要はない。
そのまま逃がしてもよかった。
しかし直後――。
白い光が戦場を走った。
長老の白い剣が巨人を一撃で倒す
一本の白く輝く剣が、投槍のように空を飛んでいく。
狙いは逃走するヒッパーマチャント。
剣は巨人の首へ突き刺さる。
次の瞬間、爆発。
首を失った巨体が崩れ落ち、そのまま光の粒子となって消滅した。
一撃だった。
ビョルン自身も、周囲の探索者たちも動きを止める。
白い剣が飛んできた方向にいたのは長老。
コルネリウス・ブルグリッドだった。
しかも長老は相変わらず無表情だ。
まるで大したことをしたとも思っていない。
今回ビョルンが長老を戦場へ連れてきたのには、戦力を借りる以外の目的もあった。
長老の実力を測ること。
そして得られた答えは、想像以上だった。
ヒッパーマチャントを一撃で倒した。
ビョルンの見立てでは、エルウィンですら同じことは難しい。
「この老人……ただ者じゃない。」
前話で浮かび上がった「不死への執着」。
怪物の身体で生き続けている事実。
そして今回見せた規格外の火力。
長老への警戒心は、さらに大きくなった。
雨季戦から撤退
とはいえ、空から怪物はまだ降り続けている。
長老について考えている余裕はない。
その後もしばらく迎撃を続けるが、結界はすでに限界へ近づいていた。
ここで欲を出せば、これまで得た成果すべてを失う。
ビョルンは撤退を決断する。
村へ戻り、負傷者の確認が始まった。
探索者側は12人が負傷。
軽傷3人。
重傷9人。
幸い探索者側に死亡者はいなかった。
ただし、村の戦士には死者が出ている。
大量の経験値と聖水を獲得した大成功の作戦ではあった。
それでも、完全に安全な狩りではない。
利益の裏側には実際の犠牲もあった。
長老は白い剣について語らない
村の門は雨季が終わるまで閉鎖された。
これ以上、外へ出て怪物を狩ることもできない。
そこでビョルンは、気になっていた白い剣について長老へ尋ねる。
しかし長老は答えなかった。
「なぜ私がお前に教える必要がある?」
確かに契約上、長老が自分の能力をすべて明かす義務はない。
両者の関係はあくまで取引だ。
長老側が探索を支援する。
その代わり、ビョルン側が脱出方法を探す。
長老は協力者ではある。
しかし仲間ではない。
ここで両者の距離感が改めて明確になる。
目的が一致しているから協力しているだけで、互いに手札をすべて明かすほど信用してはいない。
わずか2時間足らずで聖水10個
宿へ戻った一行は、戦利品を整理する。
今回得た聖水は、
3等級が2つ。
4等級が7つ。
5等級が1つ。
合計10個。
戦っていた時間は2時間にも満たない。
異常な成果だった。
さらに複数の仲間がレベルアップ。
エルウィンもレベル8へ到達し、新たな聖水枠を獲得する。
ビョルンが自分もレベル8になったと告げると、仲間たちは驚いた。
アイナルだけは少し悔しそうだった。
自分も追いついたと思ったのに、また先を行かれた。
彼女はまだレベル7だ。
ただ、現在の成長速度ならレベル8到達も遠くないだろう。
ミーシャ・カルシュタインはすでにレベル8。
アメリアも同じくレベル8。
アイナルまで到達すれば、主力7人のうち5人がレベル8という強力な構成になる。
聖水を仲間へ配る理由
戦利品の分配では、事前の契約どおりアルミン探索隊へ30%を渡す。
彼らは自分たちの構築に必要な聖水を選択した。
続いてヘックス一族。
彼らは同じ条件で戦利品を受け取る立場ではなかったが、ビョルンは必要なものを選ぶよう促す。
「俺たちは仲間だ。お前たちが強くなれば、俺たちも楽になる。」
これは単なる善意ではない。
仲間が弱ければ守らなければならない。
負傷すれば治療資源を消費する。
死ねば戦力が減る。
逆に仲間が強くなれば、前線を任せられる。
敵を倒せる。
ほかの人間を守れる。
つまり聖水を仲間へ渡すことは、集団全体の生存率を高める投資でもある。
39人規模まで膨らんだ現在、ビョルンにとって戦利品の価値は「自分が使うかどうか」だけでは決まらなくなっていた。
レベル8で増えた二つの聖水枠
ビョルン自身の構築も、大きな転換点を迎えている。
聖水(Essence)は、何を吸収するかによって能力やスキルそのものが変わる。
しかも枠には限りがある。
だから構築とは、
何を取るかと同時に、何を諦めるかを決める作業
でもある。
しかし今回、一気に二枠増えた。
これまでなら防御か機動力か。
対単体性能か対多数性能か。
どちらかを諦めなければならなかった部分を補える可能性がある。
ただし、単純に最も強い聖水を選べばいいわけではない。
今のビョルンに必要なのは、
次の攻略成功率を最も高める聖水
だ。
巨人島の大型ボスを想定するなら、耐久や機動力。
大量の敵を相手にするなら範囲攻撃や拘束。
39人を守る盾として戦うなら、長時間戦線を維持する能力も重要になる。
そして今回、新たに考えなければならなくなった相手がいる。
長老だ。
もし長老が敵になったら勝てるのか
夜。
ビョルンは本を開くが、内容がまったく頭に入らなかった。
考えていたのは、コルネリウス・ブルグリッド。
ヒッパーマチャントを一撃で倒した白い剣。
あれが長老の最大火力なのかは分からない。
人間だったころに持っていた聖水の能力を現在も保持しているのであれば、ほかにも複数の能力を隠している可能性がある。
ビョルンは考える。
全員で襲えば勝てるのか。
だが答えは出ない。
相手が何をできるのか分からなすぎる。
そして思考は、さらに嫌な方向へ進む。
こちらから襲う場合ではない。
もし長老のほうから自分たちを殺しに来たら?
あの白い剣がミーシャへ飛んだら。
エルウィンへ飛んだら。
アイナルへ飛んだら。
ヒッパーマチャントを一撃で倒す攻撃を、自分は防げるのか。
仲間を守れるのか。
この瞬間から長老は、ただの「怪しい人物」ではなくなった。
敵対した場合の対策を考えておかなければならない相手になったのである。
長老は敵ではなく「利害が一致している危険人物」
ただし、長老を敵と決めつけることもできない。
実際に村の戦士を貸している。
雨季戦にも参加した。
ヒッパーマチャントも倒した。
脱出という目的も共有している。
行動だけ見れば、明確にビョルンたちへ協力している。
一方で、自分の能力や過去は明かさない。
そのため今の長老を表現するなら、
「味方」よりも「利害が一致している危険人物」
と考えるのが近いだろう。
目的が同じ間は協力できる。
しかし利益がずれた瞬間に、関係がどう変化するのかは分からない。
だからビョルンは長老を利用しながら、同時に警戒している。
長老側も同じなのかもしれない。
39人規模になった探索隊の「構築」
今回、聖水をヘックス一族へ渡したことからも分かるように、ビョルンが考える「構築」の対象も変わり始めている。
以前は、自分自身の聖水構成が中心だった。
防御。
攻撃。
機動。
妨害。
限られた枠の中で最適解を作る。
しかし39人規模になれば、集団そのものを構築できる。
全員を万能型にする必要はない。
前衛。
遠距離攻撃。
探索。
索敵。
治療。
支援。
それぞれを専門化し、互いの弱点を補えばいい。
個人の弱点を聖水で補うのと同じように、集団の弱点を別の仲間で補う。
そのほうが大人数では効率がいい。
逆に言えば、弱い仲間を放置することは集団全体の弱点を残すことになる。
だからビョルンは惜しまず聖水を分配した。
さらに公平な分配は、戦力以外にも意味を持つ。
最近加わった仲間へ「利用されているだけではない」と示せる。
大人数になればなるほど、不公平感は内部崩壊につながる。
仲間を強くすることと、信頼関係を作ること。
その両方に聖水を使っていると考えれば、ビョルンの判断はかなり合理的だ。
新エリアほど成長速度が跳ね上がる理由
今回ビョルンたちは、わずかな時間で大量の経験値と聖水を得た。
これを見ると、新しいエリアへ挑む探索者が後を絶たない理由も分かる。
危険ではある。
しかし、その分だけ報酬が桁違いだ。
安全な場所に留まれば死ぬ確率は下がる。
その代わり、成長も止まる。
ビョルンはその中間を探している。
危険度の高い場所へ行く。
しかし情報を集める。
人数を用意する。
地形を利用する。
結界を使う。
そうして、
経験値の高さは維持したまま、死亡する確率だけを下げる。
今回の雨季攻略は、その考え方が非常に分かりやすく表れた戦いだった。
銀獅子団は本当に死んだのか
戦利品の分配も終わり、ようやく静かな時間が訪れる。
銀獅子団は結局戻ってこなかった。
仲間の中には、欲を出しすぎて危険な場所へ行き、そのまま死んだのだろうと考える者もいた。
十分あり得る話だった。
ビョルンも、それ以上深く考えない。
この時点では。
アメリアとエルウィンは村の見回りへ。
アイナルは鍛冶師の友人に会いに行く。
ミーシャたちは休息。
ビョルンも長老について考えながら、机で眠ってしまう。
そしてアメリアに起こされた。
彼女は一本の鋼鉄製の短剣を机へ置く。
「村の鍛冶場で見つけた。」
最初は意味が分からない。
鍛冶場に短剣がある。
何も不思議ではない。
しかしアメリアに促され、細部を確認する。
そこでビョルンの眠気が一瞬で消えた。
短剣に刻まれていたのは、
銀獅子団の紋章。
戻ってきていないはずの銀獅子団。
死んだと思われていた探索者たち。
その装備が、なぜ人間島の村にあるのか。
銀獅子団の短剣が意味する三つの可能性
最も単純なのは、銀獅子団が一度人間島へ戻っていたという可能性だ。
短剣を修理に出した。
あるいは何らかの理由で鍛冶場へ預けた。
これなら短剣の存在自体は説明できる。
しかし問題がある。
長老は、銀獅子団は戻ってきていないと説明していた。
もし実際には戻っていたなら、長老が嘘をついたことになる。
二つ目は、銀獅子団本人は村へ戻っていないが、村の住民が外で彼らと接触した可能性。
救助。
戦闘。
交易。
あるいは死体から装備を回収した。
これなら長老の説明そのものは嘘ではない。
ただし、村の人間が銀獅子団と接触していたことを長老が知らないのかという疑問が残る。
そして三つ目。
最も不穏なのは、
銀獅子団が人間島へ戻ったあと、村で何かが起きた可能性。
短剣だけが残り、本人たちはもういない。
もちろん現段階では短剣一本しか証拠はない。
村が殺したとも、長老が関わったとも断定できない。
しかし少なくとも、
「銀獅子団はどこか別の島で全滅した」
という単純な説明では済まなくなった。
なぜ「鍛冶場」にあったのか
さらに気になるのは、短剣が発見された場所だ。
道端ではない。
倉庫でもない。
鍛冶場。
武器が意図的に持ち込まれる場所だ。
修理のためなのか。
分解するためなのか。
再利用するためなのか。
理由はまだ分からない。
だが偶然落ちていた可能性よりも、誰かがそこへ持ち込んだ可能性を考えたくなる場所ではある。
特に今回、長老が圧倒的な戦闘能力を見せた直後だ。
銀獅子団の短剣と長老を直接結びつける証拠はない。
それでもビョルンが警戒を強めるには十分だった。
第530話は「成長」と「脅威」が同時に増えた回
今回、ビョルンたちは大きく成長した。
ビョルンがレベル8へ到達。
新たな聖水枠を二つ獲得。
エルウィンもレベル8。
大量の聖水も手に入った。
仲間へ聖水を分配し、探索隊全体の戦力も底上げされている。
脱出準備だけを見れば大成功だ。
しかし同時に、周囲の危険もはっきり見えるようになった。
ヒッパーマチャントを一撃で倒す長老。
正体不明の白い剣。
能力について語ろうとしない姿勢。
そして銀獅子団の紋章入り短剣。
ビョルンが強くなったのと同時に、「それでも警戒すべき存在」がより明確になった。
ここが今回のおもしろいところだ。
まとめ
第530話では、雨季攻略による戦力強化が大きく進んだ。
ビョルンは平均なら約6年かかるレベル8へ予想以上の速度で到達し、新たに二つの聖水枠を獲得。
さらに大量の聖水が手に入り、仲間たちの成長も加速している。
ヒッパーマチャント戦では、結界の傾斜を利用して巨人を引きずり落とすビョルンらしい戦術も見られた。
しかし、その直後に長老が白い剣一発で巨人を討伐。
長老が単なる情報提供者ではなく、現在でも規格外の戦闘力を持つ存在であることが明らかになる。
そして最後に発見された、銀獅子団の短剣。
銀獅子団は本当に外で全滅したのか。
一度人間島へ戻っていたのか。
村の住民が何らかの形で接触したのか。
そして長老は、その事実を知っているのか。
戦力は増えた。
聖水枠も増えた。
だが同時に謎と危険も増えている。
次に注目したいのは、新しい聖水枠をどう使うのか。
そして銀獅子団の短剣を手がかりに、人間島と長老の秘密へどこまで迫れるのか。
脱出計画は、単なる迷宮攻略だけでは終わらない段階へ入り始めている。
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